
転職・退職理由がパワハラはNG?
「志望動機」はどう書けば良い?

転職・退職理由が「パワハラ」だけではNGです。まずはキャリアに沿った志望動機を作成しましょう。
上司などからパワハラを受けて、すでに退職している方や転職を検討中の方も多いでしょう。私もパワハラ経験があります。
現在、負担を感じている方は、まず休むことを優先してください。落ち着いたら、転職先への伝え方を考えましょう。
結論としてはキャリアに沿った志望動機を作成し、パワハラの事実は追加で伝えることがカギです。

がっくん
中堅企業で平社員だったがっくんです。就職倍率1000倍(2024名エントリー、採用2名)の超ホワイト企業に転職できた経験から、転職成功ノウハウを発信しています。
この記事では、私の経験をもとに「転職理由がパワハラ」の場合の志望動機例文を解説し、採用につながる志望動機の作成法も紹介します。
「パワハラが転職理由」の人が知るパワハラの定義

「パワハラ」という転職理由の現状
パワハラを転職・退職理由とする場合、その定義をしっかり理解しておきましょう。厚生労働省では、パワハラ(パワーハラスメント)を以下のように定義しています。
職場での言動について、以下の3つの要素をすべて満たすものがパワーハラスメントとされます。
・優越的な関係を背景とした言動
・業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの
・労働者の就業環境が害されるもの特に、言動の頻度や継続性は考慮されますが、強い身体的または精神的苦痛を与える場合、たとえ1回でもパワハラとみなされることがあります。
職場におけるパワーハラスメント(厚生労働省)

まとめると、業務上の優位性を背景に、業務に無関係な言動で心身に苦痛を感じた場合、たとえ1回であっても立派なパワハラと言えます。
厚生労働省による調査では「31.4%」がパワハラ経験有

厚生労働省の調査によると、過去3年間で一度でもパワハラを経験した人の割合は31.4%に達します。
多くの人がパワハラを経験している現状から、「転職・退職理由がパワハラ」である人の実数はかなり多いと考えられます。

転職・退職理由が「パワハラ」で悩んでいるのはあなただけではありません。こうしたデータを知ることで、少しでも気持ちが楽になるかもしれませんね。
・パワハラ定義:業務上の優位性を背景に業務に無関係な言動で心身に苦痛を感じること。
・パワハラ経験者の割合:過去3年間で一度でもパワハラを経験した人は31.4%に達する。
「パワハラが転職理由」の独自アンケート調査結果

一般企業の採用担当者100名に対し「転職理由はパワハラ」という応募者の印象について、アンケート調査を行いました。
一般企業採用担当者100名への独自アンケート結果 | |
「転職理由はパワハラ」応募者の印象は? | |
大変良い | 2% |
良い | 9% |
どちらでもない | 82% |
悪い | 7% |
その結果、8割以上が「どちらでもない」と回答しました。「良い」「悪い」はそれぞれ同程度となりました。
採用担当者としても、良し悪しを判断する基準に困っているようですね。

パワハラの転職・退職理由の説明は具体的な内容に踏み込み、丁寧かつ慎重に採用担当者に伝える必要がありそうです。
「パワハラが転職理由」と企業側が確認したいこと

転職・退職理由が「パワハラ」の方は、企業が転職理由や志望動機で確認していることを理解しておきましょう。
職業意識、勤労意欲、チャレンジ精神を確認したい(転職・退職理由がパワハラでも)

厚生労働省の「若年者雇用実態調査」によると、企業は求職者の職業意識・勤労意欲・チャレンジ精神を重視しているとわかりました。

転職・退職理由が「パワハラ」であっても、企業は応募の際に仕事への意欲やキャリアプランを求めていることを覚えておいてください。
すぐに辞めない人材か確認したい(転職・退職理由がパワハラでも)

一般企業の採用担当者150名へのアンケートでは、7割以上が「早期退職者」を避けたいと考えていることがわかりました。
転職・退職理由が「パワハラ」の場合、採用担当者から「同じ状況になると、またすぐに辞めるのではないか?」と不安を与える可能性があります。

「パワハラ」を転職理由に志望動機を書く場合も、「実現したいキャリア」をしっかりと示す必要があります。
・転職理由が「パワハラ」に関わらず、企業は職業意識や勤労意欲、チャレンジ精神を見て、すぐに辞めない人材かを確認したい。
「パワハラが転職理由」だと企業に伝えるポイント

転職・退職理由が「パワハラ」の場合に、企業に伝えるポイントを解説します。
・転職・退職理由がパワハラだけの志望動機はNG
・志望動機自体は必ずキャリアに沿った内容を書く
・志望動機の後半でパワハラがあった事実に触れる
①転職・退職理由がパワハラだけの志望動機はNG
志望動機には転職・退職理由を書きますが、「パワハラだけ」の志望動機は避けましょう。パワハラに似た状況に直面すると「すぐに辞めてしまう人材」に映るからです。

採用担当者はパワハラの経緯を聞いても、その原因があなたにあるのか、前の職場にあるのか判断できないのです。
②志望動機自体は必ずキャリアに沿った内容を書く
「パワハラ」が転職・退職理由でも、キャリアに沿った建前の志望動機を示しましょう。企業は、就労意欲を持ち、本音と建前を使い分けられる人材を求めるからです。

建前の志望動機をしっかり書くことで、「本音と建前の使い分けスキル」をアピールできます。
建前の志望動機をつくる方法は後半で解説します。
③志望動機の後半でパワハラがあった事実に触れる
パワハラが転職・退職理由だと伝えないと、不幸な転職になるかも知れません。そこで、建前の志望動機の後半に「パワハラが理由でもある」ことを加えましょう。

採用担当者は人を見るプロです。本音がパワハラでも、建前の志望動機をしっかり示せば、その姿勢を評価してくれます。
・「パワハラ」が転職理由なら、建前の志望動機の後半で伝える。
「パワハラが転職理由」の際の志望動機のつくり方(※重要)

「パワハラ」が転職・退職理由であることを伝えるため、建前の志望動機の作成法を紹介します。

志望動機には、面接官に刺さる「型」が存在します。しかし採用される志望動機に必要不可欠なことがあります。
採用したい志望動機は「自分の強みを理解している」こと

一般企業の調査で8割以上の採用担当者は「自分の強みを理解している」志望動機を求めることが分かりました。

つまり強みが反映されていないと、採用されない志望動機を書き続けることになります。
半数以上の採用担当は『自己分析しない応募者』は採用しない

採用担当216名の調査で半数以上が『自己分析をしない応募者』は採用しないと回答しました。また9割は面接だけで自己分析済か分かると回答しました。

『自己分析』をしないと半数が即不採用になるわけです。自己分析ナシでは強みが理解できないからです。
※すぐに自己分析をして自分の『強み』だけを知りたい方はこちら↓↓
最強の志望動機をつくる【2つの方法】
いちど自己分析で分かった『強み』を反映するだけで面接で何を突っ込まれても『絶対に』ブレない志望動機になります。

私は自己分析で分かった『強み』で志望動機をつくり、倍率1000倍の企業にも転職できました。以下に、これを試せる2つの方法を紹介します↓↓
私が実際に無料自己分析ツールで志望動機を書いた方法です。スマホで簡単につくれます↓↓
AIに自己分析結果を学習させて志望動機を書く方法です。転職理由もAIが考えてくれます↓↓

私は保険会社の営業職で、チームメンバーと協力して目標を達成してきました。しかし、前職では既存顧客への保険商品提案が主で、チームワークを発揮する機会が少なかったため、転職を決意しました。貴社は挑戦的なベンチャー企業であり、新規市場への進出やプロジェクト全体の一体感が魅力です。私はチームワークを活かし、新たな事業展開に貢献したいと考え、貴社を志望しました。

AI生成の志望動機例文です。文字数指定で『履歴書用』も書けるので、利用した方に大好評です。
「パワハラが転職理由」の志望動機と面接例文2選

志望動機をつくる2つの方法で書いた建前の志望動機に「パワハラ」の転職・退職理由を加えた例文を紹介します。

(赤字)でパワハラ事実を述べています。
【志望動機の面接例文①】
転職理由私は現職で自動車メーカー営業事務を担当し、営業部門のサポートや顧客のお問い合わせに真摯に対応することで評価を得てきました。顧客ニーズに合った商品提案に情熱を抱いていますが、現職では自社商品や職域に限界を感じ、より深く顧客ニーズに応えられる環境を求めて転職を決意しました。
企業の特徴貴社は生命保険業界の最大級の商品ラインナップを誇り、AIチャット問い合わせサービスの最速リリースなど、顧客ニーズに包括的に対応できる体制を整えています。
マッチング貴社であれば、より深く顧客ニーズに寄り添い、顧客満足度を追求することで貴社の発展に貢献できると考えて、志望いたしました。
自動車メーカー営業事務職から生命保険会社営業職に転職「パワハラ」の事実現職では、担当地域の既存顧客にアプローチし、営業部に結果を報告する目標がありました。目標に達しなかった場合は、上司からの強い指示で長時間の残業を強いられ、通常業務に支障が出るまでになりました。営業部との連携により業務効率化を図りましたが、上司の部内で完結すべきとの意向があり、問題解決には至りませんでした。私はこの経験を活かし、貴社においては所属を越えて連携し、職務にあたりたいと考えております。
【志望動機の面接例文②】
転職理由現在、私はアパレルメーカーで経理職を務めており、会社の財務・会計業務や予算管理を担当しています。アパレル業界では小規模な資金を扱うことが主流であり、より大きな資金を扱える経験を積みたいと考え、転職を決意しました。
企業の特徴貴社は不動産業界で高い実績と信頼性を誇り、経理部門でもキャリアアップの機会が豊富だと伺っています。さらに、充実した顧客サポート体制や不動産投資に関する高い専門性を備えておられます。
マッチングこのような貴社の強みは、私が望んでいた大きな資金を扱う経理業務につながると確信し、現職で培ったスキルを活かしたいと考え、この度応募致しました。
アパレルメーカー経理職から不動産会社経理職「パワハラ」の事実実は現職における経理業務には他に問題がございました。経理の業務では会計ソフトのミスが発生することがありました。こういったミスは、各担当者が行っていた入力作業の不備によるもので、本来ならば誰に責任があるのかを調べる必要があります。しかし、それに関係なく上司から圧力がかかり本来の業務以外にも無理な残業を強いられることもありました。担当者全員で再発防止に努めたものの、経理の業務には細かい作業が多く、上司の圧力によってミスが繰り返し起こる悪循環となっていました。貴社に入社できれば、経理業務において、適切な対応マニュアルを作成し、事前にミスを防げるように工夫したいと考えております。
「パワハラ」の転職・退職理由を志望動機に書く注意点

転職・退職理由が「パワハラ」の場合、志望動機に書く際には以下の注意ポイントがあります。
・「パワハラという言葉」の使用は避ける
・パワハラ被害の「個人的な表現」は避ける
・パワハラに「対策した経緯」を説明する
①「パワハラという言葉」の使用は避ける(転職・退職理由がパワハラの注意点)
志望動機では「パワハラ」という直接的な表現を避けましょう。パワハラという言葉は「自分には全く非がない」と受け取られ、マイナス印象を与えるからです。

「パワハラ」はこれらのように、柔らかい表現に置き換えるのがおすすめです。
②パワハラ被害の「個人的な表現」は避ける(転職・退職理由がパワハラの注意点)
パワハラを受けた事について、個人的な表現をすることは避けましょう。人間関係を築くのが苦手な人だと受け取られるからです。

パワハラを個人的な問題としてではなく、業務上の課題として冷静に説明することで、ビジネスパーソンとしての印象を保てます。
③パワハラに「対策した経緯」を説明する(転職・退職理由がパワハラの注意点)
パワハラに対して、自分なりに改善しようと対策した経緯を説明することで、問題解決に向き合った姿勢をアピールしましょう。
また、応募企業ではパワハラの経験を活かし、同じ状況を避けたいという意欲を伝えると良いでしょう。

パワハラ被害を「人間関係の問題」ではなく「業務上の課題」として解決しようとした、冷静かつ前向きな姿勢が評価されます。
「パワハラが転職理由」に関する私の転職活動体験

私は「転職・退職理由がパワハラ」ではありませんが、過去にパワハラを受けた経験があります。
ある上司からExcel資料を依頼され、自作して提出したところ、「分かりにくいでしょ。頭使おうよ。やり直し」と言われ、これを十数回繰り返しました。
こういった嫌がらせが長く続き、帰宅が深夜になる頃に、「いよいよまずい」と感じていたところ、所属替えで事なきを得ました。
パワハラで悩んでいる方は、早めに上司や人事に相談しましょう。あの日々が続いていたらと思うと、今でも怖いです。
実は転職の企業面接で、この上司の話を少し触れたことがあります。前職の不満を聞かれ、つい口を滑らせてしまいました。すると、面接官の表情が曇りました。
慌てて私は「自分も改善しようと努力しました」とフォローした結果、何とか面接は通過しました。

パワハラの事実だけでなく、自分がどう対処したかも合わせて伝えることが大切だと改めて学んだ経験でした。
転職成功テクニック

転職・退職理由が「パワハラ」という方に、ホワイト企業入社に役立つ転職を成功に導くテクニックを紹介します。

私が倍率1000倍の転職成功時にも使ったテクニックです↓↓
・若手向けの「中規模転職サイト」を利用
・「人柄」特化の転職エージェントを利用
・面接で「家族のための転職」をアピール
若手向けの「中規模転職サイト」を利用

実は、私も含め転職成功者の32%は大手以外の転職サイトも利用して初めて内定しています。

大手サイトだけでは掘り出し求人を見逃すからです。そこで、ホワイト求人の多い「若手向け」中規模転職サイトを紹介します↓↓
「人柄」特化の転職エージェントを利用

残念ながら、自分の「人柄の良さ」を伝えきれずに不採用になる方がとても多いです。

しかし、「人柄」のアピールに特化した転職エージェントを利用すれば、圧倒的にホワイト企業に採用されやすくなります↓↓
面接で「家族のための転職」をアピール

面接で「家族のために転職する」ことをアピールすれば信頼性を示すことができます。

アピール方法は下記記事が参考になります↓↓
まとめ

以上、私の経験をもとに「転職理由がパワハラ」の場合の志望動機例文と、採用につながる志望動機の作成法を解説しました。
・「転職・退職理由がパワハラ」の方は、パワハラの定義や現状を確認しておきましょう。
・「転職・退職理由がパワハラ」であっても、企業は職業意識・勤労意欲・チャレンジ精神、そして「すぐに辞めない人材」であるかを重視している点を理解しておきましょう。
・「転職・退職理由がパワハラ」だけの志望動機はNGです。キャリアに沿った志望動機を作成し、その後半でパワハラに触れることで、説得力のある志望動機に仕上げましょう。また、「パワハラ」という直接的な言葉や個人的な被害表現は避け、パワハラに対策した経緯を冷静に説明することがポイントです。
・「転職・退職理由がパワハラ」の場合でも、自己分析ツールで分かった強みをもとにキャリアに沿った建前の志望動機を作成してください。
・ホワイト企業への転職を目指す方は、私が実践した転職成功テクニックを活用してみてください。

みなさんの転職成功を心から祈っております。