
「新しいことに挑戦したい」という転職・退職理由はどう伝える?

「新しいことに挑戦したい」⇒新しい風を吹き込む存在になりたいとアピールすればOK。
転職・退職理由が「新しいことに挑戦したい」という方は多いですよね。私も未経験業界に挑戦したときには、伝え方に大変苦労しました。
しかし、中途採用の目的は「即戦力となる人材」を確保することですから、転職・退職理由が「新しいことに挑戦したい」だけでは説得力に欠けます。
私は、「新しいことに挑戦したい」という思いを「新しい風を吹き込む存在になりたい」と言い換えたことで、内定を獲得できました。

がっくん
中堅企業で平社員だったがっくんです。就職倍率1000倍(2024名エントリー、採用2名)の超ホワイト企業に転職できた経験から、転職成功ノウハウを発信しています。
この記事では、私の経験をもとに「新しいことに挑戦したい」という転職・退職理由を伝える志望動機例文を解説し、採用される志望動機の作成法も紹介します。
「新しいことに挑戦したい」に関する独自アンケート

「新しいことに挑戦したい」という転職・退職理由の印象に関して、一般企業採用担当者100名に独自アンケートを行いました。
一般企業採用担当者100名への独自アンケート結果 | |
「新しいことに挑戦したい」が転職理由の印象は? | |
大変良い | 10% |
良い | 45% |
どちらでもない | 41% |
悪い | 4% |
印象が「良い(45%)」「どちらでもない(41%)」にそれぞれ分かれる結果になりました。
採用担当者としても、どのように評価すべきか迷う志望動機なのかも知れません。

まずは「新しいことに挑戦したい」という転職・退職理由が何を意味するのか、考えていきましょう。
「新しいことに挑戦したい」の転職活動における意味

「新しいことに挑戦したい」という転職・退職理由が、転職活動においてどのように受け止められるか解説します。
・未経験業種に挑戦したい
・未経験職種に挑戦したい
・その両方に挑戦したい
【1】未経験業種に挑戦したい(※新しいことに挑戦)
例えば、メーカーの事務職から生命保険会社の事務職に転職するケースなどが当てはまります。
転職理由が「新しいことに挑戦したい」であっても、事務業務では一定のスキルを持っていることになります。

そのため、業界や企業の魅力をしっかりアピールすれば、採用されやすい傾向があります。
【2】未経験職種に挑戦したい(※新しいことに挑戦)
こちらは、今までやってきた仕事内容(職種)とは異なる仕事にチャレンジするケースです。
例えば、メーカー事務職から同じメーカーの営業職に転職する場合などです。こちらは業界における一定の商品やサービスの知識が既にあります。

そのため、希望職種(今回は営業)で求められる能力を持っていると判断されれば、採用される可能性は高いです。
【3】両方に挑戦したい(※新しいことに挑戦)
メーカー事務職から生命保険会社営業職など、業種も職種も異なる会社を希望する場合です。まさに、新しいことに挑戦する状態です。
企業側から見ると、業界知識も業務経験もないため、育成コストがかかり、採用メリットが少ないように思われがちですが、実際にはそうとは限りません。
私自身、就職倍率が1000倍の企業に内定した際も、業界知識や業務経験がない完全未経験でした。

未経験業種や職種でも、適切にアピールすれば必ず内定を獲得できます。
・「新しいことに挑戦したい」の意味:未経験業種に挑戦、未経験職種に挑戦、両方に挑戦。
「新しいことに挑戦したい」だけが転職・退職理由はNG

「新しいことに挑戦したい」ことだけが転職・退職理由だとNGである理由について解説します。
・転職の軸が定まらない
・企業にとって魅力がない
・ネガティブな印象を与える
【1】転職の軸が定まらない
転職・退職理由が「新しいことに挑戦したい」だけでは、チャレンジ精神だけが独り歩きして、転職の軸が定まりません。
転職活動では、「なぜ転職するのか?」という自分の価値観や軸が定まっているかが採否に直結します。
特に志望動機では、転職の軸となる「新しいことに挑戦したい」と考えたキッカケやエピソードを示す必要があります。

志望動機の書き方は後半で解説します。
【2】企業にとって魅力がない
企業にとって「新しいことに挑戦したい」というチャレンジ精神は評価されますが、それだけでは魅力がないと言えます。
企業が求めるのは「即戦力になる人材」かつ「長く働いてくれる人材」であり、これらを具体的に説明する必要があります。
特に「長く働けること」は、私が転職を経験して最も強く感じた、企業が採用を決めるポイントです。

「腰を据えて長く働く」ことについては、以下の記事で解説しています↓↓
【3】ネガティブな印象を与える
「新しいことに挑戦したい」という転職・退職理由で志望動機を書いても、採用後の早期退職を懸念されネガティブな印象を与えることがあります。
特に短期間で転職履歴が複数ある場合や未経験者は、「仕事に飽きやすい性格ではないのか」と思われがちです。
未経験だけれど、新しいことに挑戦することで企業側にどんな利益があるのか考える必要があります。

なお、「未経験ではありますが」という言葉をうまく使う方法については、以下の記事で解説しています↓↓
・「新しいことに挑戦したい」だけがNGの理由:転職の軸が定まらない、企業にとって魅力がない、ネガティブな印象を与える。
「新しいことに挑戦したい」人は発想を転換すれば良い

「新しい風を吹き込みたい」に転換すれば良い
私が得た教訓は、転職・退職理由として新しいことに挑戦したい気持ちを伝えるなら、「新しい風を吹き込む存在になりたい」と謙虚な姿勢に発想を転換することです。
前職で培った知識や経験を、「新しい風を吹き込む存在として活かしたい」と志望企業に採用メリットがある人材のように表現すれば良いのです。
まず一貫性のある志望動機を作成し、文末に「新しい風を吹き込む」というキーワードを添えます。小さいことのように思えるかもしれません。

しかし、組織の停滞化や慢性化に悩み、新たな人材の雇用で状況を打開したいと考えている企業は、実は多いのです。
・「新しいことに挑戦したい」⇒「新しい風を吹き込みたい」に発想を転換。
「新しいことに挑戦したい」の志望動機の作り方(※重要)

「新しいことに挑戦したい」という転職・退職理由を加えるため、まずは一貫性のある志望動機の作成方法を解説します。

志望動機には、面接官に刺さる「型」があります。しかし採用される志望動機に必要不可欠なことがあります。
採用したい志望動機は「自分の強みを理解している」こと

8割以上の採用担当者は「自分の強みを理解している志望動機」を求めることが企業アンケートで分かりました。

つまり『強み』が反映されないと、採用される志望動機にはなりません。
半数以上の採用担当は自己分析しない応募者を採用しない

半数以上の採用担当者は「自己分析をしていない応募者は採用しない」と追加調査で回答しました。また、9割の面接官は応募者が「自己分析済」か見抜けます。

『自己分析』をしないと半数が即不採用になるわけです。自己分析ナシでは強みが理解できないからです。
※すぐに自己分析をして自分の『強み』だけを知りたい方はこちら↓↓
最強の志望動機をつくる【2つの方法】
いちど自己分析で分かった『強み』を反映するだけで面接で何を突っ込まれても『絶対に』ブレない志望動機になります。

私は自己分析で分かった『強み』で志望動機をつくり、倍率1000倍の企業にも転職できました。これを試せる2つの方法を紹介します↓↓
私が実際に無料自己分析ツールで志望動機を書いた方法です。スマホで簡単につくれます↓↓
AIに自己分析結果を学習させて志望動機を書く方法です。転職理由もAIが考えてくれます↓↓

私は保険会社の営業職で、チームメンバーと協力して目標を達成してきました。しかし、前職では既存顧客への保険商品提案が主で、チームワークを発揮する機会が少なかったため、転職を決意しました。貴社は挑戦的なベンチャー企業であり、新規市場への進出やプロジェクト全体の一体感が魅力です。私はチームワークを活かし、新たな事業展開に貢献したいと考え、貴社を志望しました。

AIが書いた志望動機例文です。文字数指定で『履歴書用』も書けるので、利用した方に大変好評です↓↓
「新しいことに挑戦したい」が転職理由の志望動機例文

志望動機をつくる2つの方法を使って書いた志望動機の例文を紹介します。

「新しいことに挑戦したい」という転職・退職理由を「新しい風を吹き込む存在(赤字)」として強調しています。
「新しいことに挑戦したい」を「新しい風を吹き込む存在」に言い換えた志望動機例文①
私は化粧品メーカー営業事務職において、顧客からのお問い合わせに真摯に向き合い、営業部門を支え、ニーズに適した商品提案をすることに情熱を注いできました。しかし、現職では自社商品数に限りがあるため、より柔軟かつ深い顧客ニーズに応える環境を求めて転職を決意しました。
貴社は生命保険業界で最大級の商品ラインナップを持ち、顧客ニーズを最重要視して事業展開をされています。
私が希望する「より柔軟かつ深く顧客ニーズに対応したい」という点で、貴社の理念と非常に合致していると考え志望いたしました。
現職で培ったお客様第一主義の姿勢を活かし、新しい風を吹き込む存在として、貴社の発展に貢献したいと考えております。
※化粧品メーカー営業事務職から生命保険会社営業職の転職
「新しいことに挑戦したい」を「新しい風を吹き込む存在」に言い換えた志望動機例文②
私は不動産会社で不動産営業を担当しています。お客様に最適な不動産物件を提案することに力を入れてきました。しかし、不動産商品のオンライン化や、顧客分析、ユーザビリティの改善に関心を持ち、自主的にIT技術を学び始めました。しかし、不動産営業職ではIT技術の活用機会が限られるため、プログラマーへの転身を決意しました。
貴社は求人情報サイトの運営において、高度なデータ分析技術による最適化やユーザビリティの向上に注力しています。
私は貴社で、IT技術を活かしながら、新しい分野で初心を忘れずに成長していけると考え、志望しました。
不動産営業職を通して得たコミュニケーション力を活かしながら、新しい風を吹き込む存在として貴社の発展に貢献したいと考えております。
※不動産会社営業職からプログラマー(Webサービス企業)に転職
「新しいことに挑戦したい」を「新しい風を吹き込む存在」に言い換える注意点
志望動機で「新しい風を吹き込む存在」をアピールする場合、過度に会社の組織や実績に影響を与える表現は避けましょう。

「新しい風を吹き込む存在」の良さは謙虚さです。組織になじめないのではないか?という不安を与えないよう注意しましょう。
「新しいことに挑戦したい」と考えていた私の転職体験談

転職理由が「新しいことに挑戦したい」という方に共感できるのは、私自身も未経験業界・未経験職種に挑戦し、内定を獲得した経験があるからです。
当初、私は同業他社の求人を中心に転職活動を進め、手応えを感じていましたが、なかなか内定には至りませんでした。
そんな中、転職サイトで見つけた有名企業の求人が気になりましたが、未経験業界・未経験職種という壁がありました。
志望動機を作る際、自己分析や企業研究を通して、「新しいことに挑戦したい」という転職理由が少し独りよがりではないかと気づきました。
企業側の視点に立ち、未経験者を迎えるメリットを考えた結果、どの企業も新たな人材を採用し、組織の停滞を打破したいと考えている点に気づきました。
そこで、「新しいことに挑戦したい」という思いを「新しい風を吹き込む存在になりたい」と言い換えました。

謙虚さと採用メリットをアピールした結果、難関の採用試験を突破できたのです。
転職成功テクニック

転職・退職理由が「新しいことに挑戦したい」方にぜひ実践して欲しい、転職を成功に導くテクニックを紹介します。

私が倍率1000倍の転職成功時にも使ったテクニックです↓↓
・若手向けの「中規模転職サイト」を利用
・「人柄」特化の転職エージェントを利用
・面接で「家族のための転職」をアピール
若手向けの「中規模転職サイト」を利用

実は、私も含め転職成功者の32%は大手以外の転職サイトも利用して初めて内定しています。

大手サイトだけでは掘り出し求人を見逃すからです。そこで、ホワイト求人の多い「若手向け」中規模転職サイトを紹介します↓↓
「人柄」特化の転職エージェントを利用

残念ながら、自分の「人柄の良さ」を伝えきれずに不採用になる方がとても多いです。

しかし、「人柄」のアピールに特化した転職エージェントを利用すれば、圧倒的にホワイト企業に採用されやすくなります↓↓
面接で「家族のための転職」をアピール

面接で「家族のために転職する」ことをアピールすれば信頼性を示すことができます。

アピール方法は下記記事が参考になります↓↓
まとめ

以上、私の経験をもとに「新しいことに挑戦したい」という転職・退職理由を伝える志望動機例文と採用される志望動機の作成法について解説しました。
・「新しいことに挑戦したい」という転職・退職理由の印象は、採用担当者によって「良い」「どちらでもない」に評価が分かれる傾向があります。
・「新しいことに挑戦したい」とは、「未経験業種」「未経験職種」「その両方」に挑戦することを指します。
・「新しいことに挑戦したい」だけを転職・退職理由にすると、「転職の軸が定まらない」「企業にとって魅力がない」「ネガティブな印象を与える」といった理由でNGとされがちです。
・「新しいことに挑戦したい」という思いを伝えるため、自己分析で分かった強みをもとに一貫性のある志望動機を作成してください。
・「新しいことに挑戦したい」と考える方は、「新しい風を吹き込む存在」として発想を転換し、その姿勢を志望動機に盛り込むことがポイントです。ただし、会社組織や実績に過度な変化を求める表現には注意が必要です。
・「新しいことに挑戦したい」を転職・退職理由とする方は、ホワイト企業内定に向けて転職成功テクニックを活用しましょう。

みなさんの転職成功を心から祈っております。