企業が「社員を大切にしている」ことを志望動機にして良い?
社員を大切にする会社は魅力的ですよね。最初に建前(キャリアアップ)の志望動機を書き、「社員を大切にしている」ことは面接でアピールしよう。
社員を大切にしている企業に転職したいとき、志望動機の書き方に悩んでいませんか?私も社員や人を大切にしている会社に憧れていたので、良く分かります。
しかし、「社員を大切にしている」という志望動機だけでは、企業側にあなたの採用メリットが伝わらず、内定に繋がりません。
「社員を大切にしている」ことは、建前(キャリアアップ)の志望動機に加えて、面接でアピールすることが効果的です。
がっくん
中堅企業で平社員だったがっくんです。就職倍率1000倍(2024名エントリー、採用2名)の超ホワイト企業に転職できた経験から、実績がない人でも転職成功するノウハウを発信してます。
この記事では、私の転職体験をもとに「社員を大切にしている」ことを含めた志望動機の面接例文を解説し、併せて採用される志望動機の作成法も紹介します。
「社員を大切にしている」独自アンケート調査
「社員を大切にしている」という志望動機に対する印象について、一般企業の採用担当者100名にアンケート調査を行いました。
「社員を大切にしている」という志望動機の印象は? | |
---|---|
大変良い | 21% |
良い | 41% |
どちらでもない | 33% |
悪い | 5% |
6割以上が「大変良い」「良い」と回答した一方で、「どちらでもない」「悪い」という回答も4割弱を占めました。
「社員や人を大切にしている」と触れることで、本当に社員を大切にする会社に良い印象を持たれるのでしょう。
しかし、同時にやや受け身の志望動機とも言えます。なぜその会社なのか?をしっかりと示す必要がありそうですね。
「社員を大切にしている」企業が魅力的な理由
「社員を大切にする会社」の魅力
「社員を大切にしている」ことを志望動機にしたい気持ちは大変良く分かります。社員を大切にする会社には、様々な魅力があるからです。
私を含め多くの人々が、社員を大切にしている企業に入りたいと考えます。特にコロナ渦で経営困難にあえぐ企業が多い中社員を大切にする企業は非常に人気です。
ただし、求人広告で「社員を大切にしている」と謳っている企業には注意も必要です。
「社員を大切にしている」と主張する会社には注意
本当に社員を大切にする企業は理想的ですが、中にはそうではない、いわゆるブラック企業もたくさん存在します。
世間やSNSで評判が悪いからこそ、求人で「社員を大切にしている」ことをアピールする企業もあります。
企業を見分けるためには、企業口コミサイトや転職エージェントを活用しての情報収集が肝心です。
「社員を大切にしている会社」についての私の推測
私が数多くの企業を受けて感じたことは、企業HPや口コミの情報以外にも、選考を通して何となく「社員を大切にしている会社」かは判断できること。
例えば採用窓口の若手社員や社内を知り尽くす人事部長の応募者に対する接し方(面接日程調整など)に社風が表れます。
交通費の清算、面接場所の案内や送迎など、求人欄で分からない、細かい応募者への心配りがある会社は、当然自社の社員も大切にしていることが多い印象です。
「社員を大切にしている」面接でアピールする
・転職成功者は本音と建前を使い分けている
・転職成功者はキャリアアップを建前にする
・社員を大切にしていることは面接で伝える
転職成功者は本音と建前を使い分けている
リクナビNEXTの調査によれば、社員を大切にしていることの反対と言える「社長がワンマンだった」という、本音の退職理由は6位にランクインしています。
一方で、建前の転職理由にもランキングがあります。すなわち、多くの転職者が本音と建前を使い分けて転職活動に臨んだことが分かります。
会社組織では社員間、取引先、顧客との間で本音と建前の使い分けスキルが求められます。実際に私もこの2つをうまく使い分けて複数の内定を獲得してきました。
転職成功者はキャリアアップを建前にする
同じ調査の建前の退職理由では、約38%もの転職者が本音ではなく「キャリアアップ」を志望動機として掲げ、転職に成功しています。
すなわち、「社員を大切にしている」という本音より、「キャリアアップ」を志望動機として示す方が圧倒的に採用されやすくなるということです。
社員を大切にしている⇒本音
キャリアアップしたい⇒建前
社員を大切にしていることは面接で伝える
せっかく「社員を大切にしている会社に入りたい」という希望があるのですから、それを企業に伝えないのは勿体ないことです。
結論、「社員を大切にしている」という志望動機は面接で伝えてしまえば良いです。
本音(社員を大切にしている)⇒面接で伝えればOK
建前(キャリアアップしたい)⇒応募時の志望動機
建前(キャリアアップ)の志望動機さえあれば、「社員を大切にしている会社を希望している」ことも自然に伝えられます。実際、私はそうして無事に内定を貰いました。
建前の志望動機作成法は後半で解説しています。
「社員を大切にしている」面接で話す例文3選
では、面接で「社員を大切にしている」という志望動機を伝える具体的な例文を紹介します。
大切なことは「社員を大切にしている」環境で自分の能力を存分に発揮し、会社に貢献できることを力強くアピールすることです。
社員を大切にしている志望動機を面接で伝えるポイント
面接で社員を大切にしていることを伝える際のポイントは以下の3点です。
①「社員を大切にしている」と考える具体的な理由
求人広告や口コミサイト、社員のツイート等を参考に、具体的な「社員を大切にしている」内容を見つけ、共感を示します。具体的な事例を指摘することで、会社理解をアピールできます。
②「社員を大切にしている」環境で力を発揮したい
「社員を大切にしている」環境で、自分の力を存分に発揮し、活躍したいことを強調します。自分の最終目標は会社に貢献することであり、企業に採用メリットを示します。
③「社員を大切にしている」のは志望動機のひとつ
「社員を大切にしている」ことは、その会社を志望した理由の一つに過ぎないと伝えます。あくまでも「キャリアアップのために応募した」建前の志望動機を裏付けるためです。
面接で本音(社員を大切にしていること)を話すタイミング
面接で本音(社員を大切にしていること)を話すタイミングは建前の志望動機を話した後か、面接官に転職理由を尋ねられたときです。
私はいつも建前の志望動機を話した後に「なお・また~」と続けて、本音を伝えていました。
面接における「社員を大切にしている」志望動機例文3選
以上を踏まえた上で例文を3つ挙げます。
当社を志望した理由は何ですか?
【1】生命保険会社営業職へ転職するケース(※社員を大切にしていることが本音)
…以上の理由で貴社を志望しました。
また、貴社では、社内制度としてモチベーション向上のためのインセンティブ制度が整備されていますが、社員一人ひとりのスキル向上や成長を熱心にサポートし、社員を大切にする貴社の姿勢に魅力を感じています。私はこのような環境において、自身の成長やキャリアを築くことで、顧客対応能力を最大限に発揮し、貴社のお客様に価値を提供することができると考えたことも、貴社を志望した理由のひとつです。
【2】アパレル販売職へ転職するケース(※社員を大切にしていることが本音)
…以上の理由で貴社を志望しました。
なお貴社では、社員の意見やアイデアを大切にし、積極的に受け入れる文化があると伺っています。社員を大切にし財産と考える姿勢に感銘を受けました。私は、こうしたアイデアを発信できる環境で、お客様への接客やコミュニケーションを通じて、ニーズや好みを把握し、最適なアイテムを提案する能力を発揮し、お客様にご満足頂くことでスキルアップに励みたいと考えたことも貴社に応募した理由です。
【3】郵便局窓口業務への転職のケース(※社員を大切にしていることが本音)
…(中略)以上の理由で貴局を志望しました。
また貴局では、フレックスタイム制度の活用で、社員のニーズにも配慮し、社員を大切にされている点に魅力を感じています。私は、こうした制度を活用し、自分に最も生産性の高い時間帯に郵便物の窓口業務などに集中し、効率化を図ることで、お客様への迅速な対応に貢献したいと考えています。地域の発展に寄与できる郵便局の一員として、自身の能力を最大限に活せると考えたことも、私が貴局に応募した動機の一つです。
具体的に述べることで、採用担当者の納得を得られる志望動機になります。次は社員を大切にする志望動機に説得力を持たせる、建前の志望動機作成法を紹介します。
「社員を大切にしている」志望動機のつくり方(※重要)
例文のように「社員を大切にしている」ことを効果的に伝えられるかは、建前(キャリアアップ)の志望動機の完成度にかかっています。
建前の志望動機がうまく書けるかどうかで、採用が決まると言っても過言ではありません。しかし作成法はいたってシンプルです。
志望動機には「型」が存在し、型に当てはめるだけで、面接官に刺さる志望動機になります。しかし採用される志望動機に必要不可欠なことがあります。
採用したい志望動機は「自分の強みを理解している」
一般企業の調査で8割以上の採用担当者は「自分の強みを理解している」志望動機を求めることが分かりました。
つまり強みが反映されていない志望動機は採用につながらないため、書くだけ時間の無駄になります。
半数以上の採用担当は『自己分析をしていない応募者』は採用しない
追加調査で半数以上の採用担当者が『自己分析をしていない応募者』は採用しないと回答しました。また、9割の採用担当者は面接で「自己分析しているか見抜ける」と回答しました。
『自己分析』をしないと半数が即不採用になるわけです。自己分析ナシでは強みが理解できないからです。
最強の志望動機をつくる【2つの方法】
いちど『自己分析結果』を反映した志望動機さえつくってしまえば面接で何を突っ込まれても『絶対に』ブレない志望動機になります。そもそも、あなたの強みで書くからです。
私は自己分析結果をもとに志望動機をつくり、実際に倍率1000倍の企業にも転職できました。以下に、これを試していただける2つの方法を紹介します↓↓
私が実際に無料自己分析ツールで志望動機を書いた方法です。スマホで簡単につくれます↓↓
AIに自己分析結果を学習させて志望動機を書く方法です。転職理由もAIが考えてくれます↓↓
私は保険会社の営業職で、チームメンバーと協力して目標を達成してきました。しかし、前職では既存顧客への保険商品提案が主で、チームワークを発揮する機会が少なかったため、転職を決意しました。貴社は挑戦的なベンチャー企業であり、新規市場への進出やプロジェクト全体の一体感が魅力です。私はチームワークを活かし、新たな事業展開に貢献したいと考え、貴社を志望しました。
AIが書いた志望動機例文です。人間が書く以上の精度です。文字数指定で『履歴書用』も書けるので、利用した方に大変好評です。簡単なので、挑戦してみてください。
「社員を大切にしている」私の転職体験談
志望動機として「社員を大切にしている」ことを考えることは自然であり、全く悪いことではありません。
ただ現実的には「社員を大切にしている」と謳っている会社ほど、実際にはそうではないことがよくあります。残念ですが。
そのため、応募者に対しても会社がどれだけ配慮しているのかを見極めることが非常に重要になってきます。
私の経験では、福利厚生の充実をアピールしていた会社を受けた際、面接後に若手社員を最寄り駅まで送ってくれと頼まれたことがありました。
彼は別の地域から転居してきたばかりで、土地勘がないため最寄り駅までの送迎をお願いされたわけです。どんだけだよ、と驚きましたが、送りました。
道中で彼から会社の不満をたくさん聞かされて「ああ、この会社はないな」と納得しました。その後、彼らと会うことは二度とありませんでした。
実際に採用されてからでは遅いため、応募する会社の情報は、少なくとも最終面接に進む前に口コミサイトやエージェントなどで「情報収集を徹底すべき」が私の経験則です。
「社員を大切にしている」Twitter民の意見
「社員を大切にしている」という志望動機についてTwitter民の意見を見てみます。
「社員を大切にしている」ことが志望動機の転職者は多いですね。会社の主張を鵜呑みにするのではなく、自分で調べて「大切にしているな」と感じるポイントを探れるかがカギですね。
「社員を大切にしている」転職成功テクニック
「社員を大切にしている」企業に転職するため、私が実践した転職成功テクニックをぜひ活用してください。
私が倍率1000倍の転職成功時に駆使したテクニックです↓↓このテクニックを活用するだけで、他の転職者と圧倒的な差がつきます。
若手向けの「中規模転職サイト」を利用
大手転職サイトだけの登録で満足していませんか?実は、私も含め転職成功者の32%は大手以外の転職サイトも利用して初めて内定しています。
大手だけを使うと中規模転職サイトの掘り出し求人を見逃すからです。下記では、ホワイト企業に内定する「若手向け」中規模転職サイトを紹介します↓↓
「人柄」特化の転職エージェントを利用
実は「人柄」こそ、最大の定着性のアピール法です。「人柄の良さ」を自分で伝えられないことが不採用の大きな原因と言えます。
しかし「人柄」のアピールに特化した転職エージェントを利用すれば、圧倒的に(ホワイト企業に)採用されやすくなります↓↓
「家族のための転職」を面接でアピール
面接で「家族のために転職する」ことをアピールすれば信頼性と定着性を示すことができます。私も実践しました。
アピール方法は以下の記事を参考にしてください↓↓
まとめ
以上、「社員を大切にしている」志望動機の面接例文を解説し、合わせて採用に直結する志望動機作成法を紹介しました。
・「社員を大切にしている」企業は魅力的だが、ブラック企業に注意。選考において社員の動向を細部まで観察すれば、本当に社員を大切にしているか何となく分かるはず。
・「社員を大切にしている」という志望動機に説得力を持たせるため、キャリアアップが中心の建前の志望動機をつくる。転職成功者は本音と建前を使い分け、高い転職成功率を果たしている。
・「社員を大切にしている」という志望動機を面接で話す場合は、具体的な理由、力を発揮すること、志望動機のひとつであることを強調する。
・「社員を大切にしている」志望動機の信ぴょう性を高めるため、建前(キャリアアップ)の志望動機をつくる。自己分析で強みを洗い出し、その結果からキャリアアップの志望動機を作る、私が実践した方法をぜひ試して欲しい。
・「社員を大切にしている」企業に転職するため、私が実践した転職成功テクニックを活用してください。
皆さんの転職成功を心からお祈りしています。