
転職・退職理由が「社風が合わない」ことならどう伝えるべき?

必ず建前の志望動機を用意し、「社風が合わない」という本音は言い換えて伝えましょう。
現職の「社風が合わない」ことが転職・退職理由で、伝え方に悩んでいませんか?私も前職で風通しの悪さを感じた経験があります。
しかし、応募先企業にそのまま「社風が合わない」と伝えると、説得力に欠ける上に、企業に馴染めない人として敬遠されます。
そこで私は、「キャリアアップ」として建前の志望動機を作成しつつ、「社風が合わない」という本音は言い換えて伝えることで、内定を獲得できました。

がっくん
中堅企業で平社員だったがっくんです。就職倍率1000倍(2024名エントリー、採用2名)の超ホワイト企業に転職できた経験から、転職成功ノウハウを発信しています。
この記事では、私の転職経験をもとに、「社風が合わない」という転職理由を伝える例文と、採用される建前の志望動機の作成法を紹介します。
「社風が合わない」ことのアンケート調査

一般企業の採用担当者100名に「社風が合わない」ことが転職理由の応募者の印象についてアンケート調査を実行しました。
「社風が合わない」ことが転職理由の応募者の印象は? | |
---|---|
大変良い | 1% |
良い | 9% |
どちらでもない | 71% |
悪い | 19% |
結果として、「どちらでもない」が71%と最多で、「悪い」という回答は19%でした。「良い」と回答した割合は10%にとどまりました。
「社風が合わない」だけの転職理由だと、採用担当者も「自社の社風が合わないと感じたら、すぐ退職するのでは?」と不安なのでしょう。

次に、「社風が合わない」という理由で転職する人の割合をご紹介します。
「社風が合わない」という転職理由の割合

社風とは、その企業独自の雰囲気を指します。業務の進め方や個々の人間関係など、異動で解決できる問題は含まれません。
dodaの調査によると、本音の転職理由として「社内の雰囲気が悪いから」と答えた転職者の割合は、40代で3位、50代で2位、総合で3位でした。
「社風が合わない」ことを転職理由に挙げる人は多いですが、「社風」には様々な解釈があります。

特に次のような場合に「社風が合わない」と感じる人が多いようです。
・「実績や利益のみ」を重視している
・「上司の好き嫌い」で評価が決まる
・「意見が通りにくい雰囲気」がある
・業務課題に対し「連帯責任」がある
・「古い体制」が好まれ新しさを嫌う
「社風が合わない」ことは面接で伝えよう

まず、建前の志望動機(キャリアアップ)を作成し、「社風が合わない」という本音の転職理由は面接で伝えることをおすすめします。
リクナビNEXTによると、転職経験者の38%は本音ではなく、建前の「キャリアアップ」を理由にして転職に成功しています。
つまり、「社風が合わない」という本音の転職理由だけでなく、建前としてキャリアアップを目的に志望動機を作成する方が、はるかに採用されやすいのです。

私も「キャリアアップ」という建前の志望動機を用意し、本音は面接で伝えることで内定を獲得しました。
・社風が合わない(本音)⇒面接で話す
・キャリアアップ(建前)⇒志望動機
「社風が合わない」の志望動機のつくり方(※重要)

「社風が合わない」という本音を説得力のある転職理由に変える、建前(キャリアアップ)の志望動機の作り方を解説します。

志望動機には、面接官に刺さる「型」があります。しかし採用される志望動機に必要不可欠なことがあります。
採用したい志望動機は「自分の強みを理解している」こと

8割以上の採用担当者は「自分の強みを理解している志望動機」を求めることが企業調査で分かりました。

つまり『強み』が反映されないと、採用される志望動機にはなりません。
半数以上の採用担当は自己分析しない応募者を採用しない

半数以上の採用担当者は「自己分析をしていない応募者は採用しない」と追加調査で分かりました。また、9割が「自己分析済」か見抜けます。

『自己分析』をしないと半数が即不採用になるわけです。自己分析ナシでは強みが理解できないからです。
※すぐに自己分析をして自分の『強み』だけを知りたい方はこちら↓↓
最強の志望動機をつくる【2つの方法】
いちど自己分析で分かった『強み』を反映するだけで面接で何を突っ込まれても『絶対に』ブレない志望動機になります。

私は自己分析で分かった『強み』で志望動機を作り、倍率1000倍の企業に転職できました。以下に、これを試せる2つの方法を紹介します↓↓
私が実際に無料自己分析ツールで志望動機を書いた方法です。スマホで簡単につくれます↓↓
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私は保険会社の営業職で、チームメンバーと協力して目標を達成してきました。しかし、前職では既存顧客への保険商品提案が主で、チームワークを発揮する機会が少なかったため、転職を決意しました。貴社は挑戦的なベンチャー企業であり、新規市場への進出やプロジェクト全体の一体感が魅力です。私はチームワークを活かし、新たな事業展開に貢献したいと考え、貴社を志望しました。

AIが書いた志望動機例文です。文字数指定で『履歴書用』も書けるので、利用した方に大変好評です。
「社風が合わない」が転職理由の例文5選

志望動機をつくる2つの方法で書いた建前の志望動機に「社風が合わない」という本音の転職理由を加えた面接例文5選を紹介します。

わが社を志望した動機を教えてください。
志望動機と面接例文①(※社風が合わないことが転職理由)
私は生命保険会社で営業職として働いています…(中略)以上の理由で貴社を志望しました。
なお、現職では、個人の実績や利益を優先する傾向があり、ノルマや高い売上目標の設定によって、社員は自己目標に固執し、顧客満足度が低下することもありました。私は、営業職員同士でコミュニケーションを密に取り、顧客のフィードバックやアフターサービスを徹底しましたが、改善には至りませんでした。私は従業員が協力し合い、目標を共有することが、会社全体の成功につながると信じています。今後のキャリアでは、貴社のようにチームワークや協力に重点を置いた社風の企業で働きたいと考えたことも、転職を決めた理由です。
※社風が実績や利益のみを重視している
志望動機と面接例文②(※社風が合わないことが転職理由)
私は食品メーカーで経理職を担当しております…(中略)以上の理由で貴社を志望しました。
また、現職では、業務外である社外イベントや、業務終了後のプライベートな時間における上司との関係性が重視され、それが社内評価にも影響していました。私は業務に注力し、スキルアップや経理ソフトの導入など、業務改善に努めましたが、社内評価に反映されることは難しいものでした。社員ひとりひとりのスキルや能力に基づいて、適切に評価される会社でスキルアップし、会社の発展に貢献する喜びを感じたいと考えたことも、転職理由のひとつです。
※社風が上司の好き嫌いで評価が決まる
志望動機と面接例文③(※社風が合わないことが転職理由)
私は家電量販店で販売職を務めています…(中略)以上の理由で貴社を志望しました。
実は現職では、年功序列の社風があり、新商品の販売戦略に関する上司からの指示があると、提案したいアイデアや意見があっても、上司の意見を尊重する雰囲気がありました。そこで、私は販売職員と意見交換し、お客様に自由にアドバイスや提案をするよう心がけ、お客様の声を直接聞いて商品や店内の改善点を上司に報告しましたが、基本的な社内風土は変化しませんでした。私が転職を決めた理由には、社員同士がより協力して風通しの良い職場環境で働きたいと考えたこともあります。
※社風が意見が通りにくい雰囲気がある
志望動機と面接例文④(※社風が合わないことが転職理由)
現在、自動車ディーラーの営業職として働いています…(中略)以上の理由で貴社を志望しました。
また現職では、個人の営業成績が良くても、他の営業社員が売り上げ目標に達していなかった場合は、評価されにくい制度になっていました。それでも、私は自身の営業スキル向上と営業職員全体の目標達成の底上げをしようと、リピートや口コミでの紹介につなげるため、購入後のアフターサービスやメンテナンスの提案を積極的に行いました。しかし、全体評価は特に変わりませんでした。個々の社員の実績に応じて評価してくれる会社で、キャリアパスを目指したいと考えたことも転職を決意した理由です。
※社風が業務課題に対し連帯責任がある
志望動機と面接例文⑤(※社風が合わないことが転職理由)
私は地方銀行にて後方事務職員として勤務しております…(中略)以上の理由で貴社を志望しました。
実は現職では、業務に関する決定や変更について、上層部の意向が強く反映される傾向があり、新しいアイデアや取り組みが封じられがちでした。私は業務改善の一環として、同僚とのミーティングを定期的に行い、新しいシステムやツールの導入に関する提案を上層部に積極的に行いました。しかし、既存の業務フローを変更することを嫌う風潮は変わらず、業務改善には至りませんでした。そのため、チームで協力して最善の業務方法をさぐり、組織に反映できる先進的な職場で働くことで、自己成長を図り、会社の発展に貢献したいと考えたことも、転職理由のひとつです。
※社風が古い体制が好まれ新しさを嫌う
「社風が合わない」ことを伝えるポイント

【1】「社風が合わない」を伝える前に考えるべきこと
「社風が合わない」ことが転職理由の場合は、自分がどんな環境を求めているのかをはっきりさせることが大切です。
分かりやすい判断軸として、「個人プレー型」か「チームプレー型」か、自分に合う社風を考えてみましょう。
たとえば、個人の努力や成果を評価される社風を望むのか、それとも、周囲と協力しながら仕事をする社風を好むのか、といった点です。
・個人プレー型の場合
上司の好き嫌いで評価が決まる社風に違和感があったため、個人の努力が成果として正当に評価される環境で働きたいと考えた。
・チームプレー型の場合
個人の成績ばかりが重視される社風に限界を感じたため、コミュニケーション力を活かして業務改善に取り組み、チームで成果を出せる環境を求めた。

はじめに自分に合う社風を整理することで、転職理由に説得力が生まれます。
【2】「社風が合わない」という転職理由で伝えるべき2つのポイント
「社風が合わない」ことが転職理由の場合は、まず、前職の社風に合わせようと努力したことを具体的に伝えましょう。
さらに、本来は「キャリアアップ」することが目的であり、「社風が合わない」ことはあくまで転職理由のひとつにすぎないことを強調しましょう。
これにより、採用担当者に好印象を与えつつ、本音と建前を使い分けていることが分かります。
・前職の「社風に合わせよう」と努力した経緯
・「社風が合わない」ことは転職理由のひとつ

建前(キャリアアップ)と本音(社風が合わない)を上手に使い分けていることは、ビジネススキルとして評価されます。
【3】面接で「社風が合わない」という転職理由を伝えるタイミング
「社風が合わない」という転職理由を面接で伝えるタイミングは、以下の2つです。
・建前(キャリアアップ)の志望動機を伝えたあと
・面接官から転職理由や退職理由を尋ねられたとき

わが社を志望した動機を教えてください。

転職理由について詳しく教えてください。

適切なタイミングで「社風が合わない」という転職理由を伝えましょう。
「社風が合わない」に関する私の転職体験

私も以前の職場で、社風が合わないと感じることがたびたびありました。転職理由として、前職の社風について面接で質問されたこともあります。
ある企業の面接で、前職の社風について尋ねられました。前職での経験を踏まえて、不満点についてもできるだけ正直に話しました。
しかし、面接官から「うちの会社でも同じような状況になるかもしれないよ?」と言われ、動揺してしまい、うまく答えきれませんでした。
それでも面接は無事に通過しました。志望動機自体がキャリアアップを軸にしたもので、本音を知りたいという面接官の意図に応えられたからだと思います。
「社風が合わない」という転職理由は曖昧になりがちで、面接官も具体的な質問をしづらく、相互理解が難しい内容です。

だからこそ、キャリアアップを目的とした志望動機は、必ず準備しておくことをおすすめします。
転職成功テクニック

「社風が合わない」という転職理由の対策ができたら、ホワイト企業入社を叶える転職成功テクニックをお試しください。

私が倍率1000倍の転職成功時にも使ったテクニックです↓↓
・若手向けの「中規模転職サイト」を利用
・「人柄」特化の転職エージェントを利用
・面接で「家族のための転職」をアピール
若手向けの「中規模転職サイト」を利用

実は、私も含め転職成功者の32%は大手以外の転職サイトも利用して初めて内定しています。

大手サイトだけでは掘り出し求人を見逃すからです。そこで、ホワイト求人の多い「若手向け」中規模転職サイトを紹介します↓↓
「人柄」特化の転職エージェントを利用

残念ながら、自分の「人柄の良さ」を伝えきれずに不採用になる方がとても多いです。

しかし、「人柄」のアピールに特化した転職エージェントを利用すれば、圧倒的にホワイト企業に採用されやすくなります↓↓
面接で「家族のための転職」をアピール

面接で「家族のために転職する」ことをアピールすれば信頼性を示すことができます。

アピール方法は下記記事が参考になります↓↓
まとめ

以上、私の転職経験をもとに、「社風が合わない」という転職理由を伝える例文と採用される建前の志望動機の作成法を解説しました。
・「社風が合わない」ことを転職理由とする人は非常に多くいます。なお、社風とは企業独自の雰囲気を指し、部門レベルの業務内容や個人間の人間関係は含まれません。
・「社風が合わない」だけを理由にすると、採用担当者に不安を与えてしまうため、キャリアアップの意欲を伝える建前の志望動機を併せて用意しましょう。
・「社風が合わない」ことが本音の転職理由であっても、応募書類では建前として「キャリアアップ」の志望動機を準備し、本音は面接で伝えるようにしましょう。
・本音が「社風が合わない」場合でも、建前の志望動機がないと説得力に欠けます。自己分析で分かった強みを反映させた志望動機づくりを実践してください。
・「社風が合わない」という転職理由は、自分が個人プレーとチームプレーのどちらに向いているかを考えてみる、前職の社風に合わせようとした努力や「社風が合わない」はあくまで転職理由のひとつであること、伝えるタイミングを見極めることがポイント。
・内定を獲得するために、私が実践した転職成功テクニックもぜひ活用してみてください。

みなさんの転職成功を心から祈っております。