
「メンタル」が退職理由なら、面接でどう伝える?

「メンタルの不調」を伝えた上で、自分の『強み』を含めた志望動機を示すことがポイントです。
「メンタル」が転職・退職理由の場合、応募企業にどう伝えるべきか悩んでいませんか?私も前職でギリギリの精神状態を経験しました。
一般的に面接で「メンタル」が退職理由だと伝えると、企業に敬遠され再就職が厳しくなるのが実情です。
しかし、自分の『強み』を含めた志望動機を作成し、回答を工夫すれば採用の可能性は高まります。

がっくん
中堅企業で平社員だったがっくんです。就職倍率1000倍(2024名エントリー、採用2名)の超ホワイト企業に転職した経験から、転職成功ノウハウを発信しています。
この記事では、私の経験をもとに「メンタル」が転職・退職理由である場合の面接例文3選と、採用される志望動機の作成法を紹介します。
「メンタル」が退職理由の印象調査の結果

「メンタル」が退職理由である応募者の印象について、当サイトで企業の採用担当者に独自アンケートを行いました。
「メンタル」が退職理由である応募者の印象は? | |
---|---|
大変良い | 2% |
良い | 11% |
どちらでもない | 54% |
悪い | 33% |
一般企業の採用担当者100名のうち、印象が「悪い」は33%となり、「どちらでもない」が最多の54%でした。

どうしても悪い印象を抱く採用担当者は一定数いるようです。この印象をどう打ち消すかがカギですね。
・「メンタル」が退職理由の印象調査:33%の採用担当が「悪い」印象と回答。
「メンタル」の不調が退職理由の人の割合

メンタル不調による退職理由について、株式会社マイシェルパによれば、労働環境や人間関係など職場のストレスが原因で退職した人の割合は79.7%にのぼることが分かりました。
また、厚生労働省の調査でも、メンタルが原因で休職または退職した労働者がいる事業所の割合は10.1%で、年々増加傾向にあるようです。
一方で、メンタル不調の退職理由が増えているにもかかわらず、企業側の受け入れ体制は十分に整っていないのが実情です。

私も転職面接で少しでもメンタルに触れると、採用担当者に怪訝な表情をされることがありました。
・「メンタル」が退職理由⇒退職者割合、事業所割合ともに増加傾向にある。
「メンタル」の退職理由を面接で話すべき?

「メンタル」の不調が退職理由の場合、転職面接で伝えるべきか(いわゆるオープン・クローズ)悩む方もいるでしょう。
結論として、自分から面接官に話す必要はありません。メンタル面は個人情報にあたるため、応募者に開示義務はないからです。

ただし、下記のような場合には、面接官に伝える必要があると言えます。
・メンタルや健康について質問された
・メンタル不調が再発する心配がある
・転職先にメンタルを配慮して欲しい
【1】メンタルや健康について質問された
企業の採用担当者がメンタルや健康面を質問することはほとんどありません。しかし、健康状態を確認すること自体は許されています。
このとき、事実と異なる回答をすると、後に発覚した場合、内定取り消しや解雇につながる恐れがあります。
面接時に問題がなくても、傷病手当金の受給歴や前職の関係者を通じて、メンタル不調による退職が知られる可能性もあります。

質問された場合は、たとえ現在問題がなくても、既往歴や健康状態を正直に伝えましょう。
【2】メンタル不調が再発する心配がある
面接で聞かれなくても、通院中や再発の可能性があるなら、メンタル不調で退職した事実を伝えるべきです。
医療機関受診による健康保険の利用だけでは退職理由は知られませんが、傷病手当金の申請で発覚する場合があります。

結果的に職場に迷惑をかけるため、面接時に伝え、現在は健康面に問題ないことを示しましょう。
【3】転職先にメンタルを配慮して欲しい
メンタル不調で退職し、現在も不安定な場合や配慮が必要な場合は、退職理由をきちんと伝えましょう。
面接時に説明しておくことで、企業側が配慮可否を踏まえて採用を判断できます。また、正直に伝えることで信頼にもつながります。
このとき、企業側の配慮があれば継続勤務できる姿勢を示しましょう。

障害者手帳を持っている場合は、障害者雇用枠での転職も選択肢に入ります。
・「メンタル」が退職理由⇒面接で質問される、再発の心配、配慮して欲しい場合は話す。
「メンタル」以外の強みを志望動機で示す

「メンタル」の退職理由を面接で話すかどうかに関わらず、自分の『強み』を含めた志望動機を示すことが採用内定のポイントです。
たとえメンタルや健康に不調があっても、採用担当者が重視するのは、それ以外の経験やスキル、そして一貫した転職への姿勢です。
まずは、しっかりと自分の『強み』を含めた志望動機を作成しましょう。

メンタル不調が退職理由であっても、強みを前面に出した志望動機があるだけで、面接官の印象は大きく変わります。
・「メンタル」が退職理由⇒自分の『強み』を含めた志望動機を示す。
「メンタル」が退職理由の志望動機の作り方(※重要)

面接でメンタル不調を退職理由として話す際に欠かせない、自分の『強み』を含めた志望動機の作り方を解説します。

志望動機には、面接官に刺さる「型」が存在します。しかし、採用されるために必要不可欠なことが自分の『強み』の理解なのです。
採用したい志望動機は「自分の強みを理解している」こと

8割以上の採用担当者が「自分の強みを理解している志望動機」を求めることが企業アンケートで分かりました。

つまり『強み』が反映されないと、採用される志望動機にはなりません。
半数以上の採用担当は自己分析しない応募者を採用しない

半数以上の採用担当者は「自己分析をしていない応募者は採用しない」と追加調査で回答しました。また、9割が「自己分析済」か見抜けます。

『自己分析』をしないと半数が即不採用になるわけです。自己分析ナシでは強みが理解できないからです。
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私は保険会社の営業職で、チームメンバーと協力して目標を達成してきました。しかし、前職では既存顧客への保険商品提案が主で、チームワークを発揮する機会が少なかったため、転職を決意しました。貴社は挑戦的なベンチャー企業であり、新規市場への進出やプロジェクト全体の一体感が魅力です。私はチームワークを活かし、新たな事業展開に貢献したいと考え、貴社を志望しました。

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「メンタル」が退職理由の志望動機例文3選

志望動機をつくる2つの方法で作成した、「メンタル」が退職理由の志望動機例文3選を紹介します。
面接で「メンタル」に関する質問を受けた場合や、再発の不安・配慮が必要なときは、以下の例文を参考にしてください。

「メンタル」が退職理由である場合の回答ポイントを解説します。
・「メンタル」が退職理由でもあることを追加
・現在は「メンタル」に問題ないことを述べる
・「学んだこと」「強み」を活かしたいと強調
志望動機例文①(※「メンタル」が退職理由)

自己分析で分かった強み:共感性
私は不動産会社で営業職を務めていました。顧客の要望や悩みをしっかり捉えることを心がけ、契約実績を積み上げてきました。しかし、短期的な不動産契約だけでなく、顧客と長い信頼関係を築ける環境を求めて転職を決意しました。
また、前職では契約件数の増加のみが重視され、その結果、時間外労働や休日出勤が常態化し、精神的に業務の遂行が難しくなったことも転職理由の一つです。現在は精神的に安定していますが、契約の前に顧客を第一に考える姿勢が、顧客満足度に繋がると学ぶことができました。今後は、共感性を活かした営業姿勢で、顧客満足度の向上に努めたいと考えています。
貴社は、自動車ディーラーとして、車検や整備などの定期サービスを通じて既存顧客との長期的な信頼関係を築き、新車販売に繋げていると伺いました。
私は前職での営業経験を活かし、顧客との継続的な信頼関係を構築し、顧客満足度の向上とリピート購入率の増加に努めることで、貴社の更なる発展に貢献したいと考えて志望しました。
※不動産会社営業職から自動車ディーラー営業職への転職
志望動機例文②(※「メンタル」が退職理由)

自己分析で分かった強み:人あたり(気配り)
私は紳士服専門店で販売を担当していました。お客様との対話を重視し、商品知識や接客スキルだけでなく、販売員としての魅力を伝えることで、リピート購入客を増やし、店舗の売上に貢献してきました。今後は接遇マナーをさらに磨き、商品価格を超えた価値を提供できる場でスキルアップしたいと考え、転職を決意しました。
また、前職では販売業務に打ち込んだ結果、十分な休養が取れず体調を崩したことも、転職を考えるきっかけとなりました。現在は回復し、業務に支障はありませんが、体調管理の大切さを学ぶ良い機会となりました。今後は、持ち前の人あたりの良さを活かし、お客様から頂く笑顔をやりがいに変え、職務を全うしたいと考えています。
貴社では、ホテル経営において地元企業との協業による観光案内サービスや、職員の接遇マナー研修を通じてホスピタリティを追求している点に感銘を受けました。
私はこれまでの販売経験を生かし、お客様との積極的な対話を通じて接遇スキルを磨き、お客様に最高の滞在体験を提供することで、貴社ホテルのブランド価値の向上やリピート利用率の増加に貢献したいと考えて応募しました。
※紳士服専門店販売職からホテリエへの転職
志望動機例文③(※「メンタル」が退職理由)

自己分析で分かった強み:迅速性(オーガナイズ能力)
私は信用金庫で後方事務を担当していました。窓口応対や文書管理において正確な事務手続きを心掛け、顧客や庫内から厚い信頼を頂いております。しかしながら、後方事務の立場ではお客様との接点が限られていると感じ、よりお客様と関わる環境での事務処理能力の向上を求めて転職を決意しました。
なお、前職では上司から厳しい指導を受けることもあり、その中で一度、体調を崩して休職する経験もしました。現在は健康面での問題はございませんが、この経験からチームワークや職員間の尊重の大切さを学びました。今後は迅速かつ正確な事務処理を通じてスタッフと連携し、全職員をサポートする役割を果たしていきたいと思っています。
貴院では、予約管理システムやレセプトのオンライン化などを通じて、患者様の利便性向上や事務員のチーム医療への参加を推進し、患者満足度の向上を目指していると伺いました。
私はこれまでの事務経験を活かし、貴院の医療支援システムへの迅速な対応によって医療スタッフを力強くサポートし、患者様への丁寧な対応を通じて、貴院の患者満足度の向上に貢献したいと考えて志望しました。
※信用金庫後方事務職からクリニック医療事務職への転職

志望動機の中で『強み』をしっかり示すことで、「メンタル」が退職理由でも採用したいと思わせる例文になっています。
「メンタル」の退職理由と私の転職体験談

私も前職では、長時間労働や人間関係の問題が重なり、「メンタル」の不調が退職理由と言ってもいいほど追い込まれた経験があります。
その後、調べたところ、メンタルを主な退職理由にすると転職活動が不利になると知り、私はクローズでの転職活動に専念しました。
とはいえ今思えば、メンタル面や体調不良が原因で退職した方に、クローズでの転職活動はあまりおすすめできません。
なぜなら、無理に転職してもメンタルがさらに悪化し、結果として転職を繰り返す悪循環に陥る可能性があるからです。
メンタルが主な退職理由で、再発の心配や何らかの配慮が必要な場合には、必ず企業に相談することを優先してください。
体は資本です。自分の体調を最優先に考え、無理のない形で転職活動に取り組んでください。
また、メンタルでの退職理由をオープンにしても選考を通過できない場合は、障害者雇用枠での転職も選択肢の一つです。

現在は、障害者雇用を専門にサポートする転職エージェントも多数ありますので、自分に合った転職先を探してみてください。
転職成功テクニック

「メンタル」が退職理由の例文に加えて、ホワイト企業の内定獲得率を上げる転職成功テクニックをお試しください。

私が倍率1000倍の転職成功時にも使ったテクニックです↓↓
・若手向けの「中規模転職サイト」を利用
・「人柄」特化の転職エージェントを利用
・面接で「家族のための転職」をアピール
若手向けの「中規模転職サイト」を利用

実は、私も含め転職成功者の32%は大手以外の転職サイトも利用して初めて内定しています。

大手サイトだけでは掘り出し求人を見逃すからです。そこで、ホワイト求人の多い「若手向け」中規模転職サイトを紹介します↓↓
「人柄」特化の転職エージェントを利用

残念ながら、自分の「人柄の良さ」を伝えきれずに不採用になる方がとても多いです。

しかし、「人柄」のアピールに特化した転職エージェントを利用すれば、圧倒的にホワイト企業に採用されやすくなります↓↓
面接で「家族のための転職」をアピール

面接で「家族のために転職する」ことをアピールすれば信頼性を示すことができます。

アピール方法は下記記事が参考になります↓↓
まとめ

以上、私の経験をもとに「メンタル」が転職・退職理由である場合の面接例文を解説し、さらに採用される志望動機の作成法も紹介しました。
・独自のアンケート調査では「メンタル」が退職理由の応募者について、33%の採用担当が悪い印象と回答した。
・「メンタル」不調が退職理由である人の割合として、ストレスを原因とする退職者の割合が79.7%、またメンタルヘルスが原因での休職、退職者がいる事業所割合は10.1%に昇り、ともに増加傾向にある。
・「メンタル」が退職理由のとき、メンタルについて質問された、再発の心配がある、配慮して欲しい場合は面接でオープンに話すべき。
・「メンタル」が退職理由のときは、自分の強みを含めた志望動機を示す。
・「メンタル」が退職理由のとき、自己分析で分かった強みをもとに志望動機を作成する。
・「メンタル」が退職理由のとき、面接ではメンタルが退職理由でもあること、現在はメンタルに問題ないこと、学んだこと、強みを活かしたいこと、を述べることがポイント。
・転職成功テクニックも活用し、ホワイト企業の内定獲得率アップを狙ってください。

みなさんの転職成功を心から祈っております。