「業界を変えたい」ことが転職理由なら、志望動機はどう書いたら良い?
素晴らしい転職理由ですね。業界を変えたい理由をはっきりと示し、企業にとって採用価値のある人材だとアピールできればOKです。
転職における業界変更には不安がつきもので、転職理由に悩む方も多いでしょう。私も全く異なる業界へ転職した経験があるので、良く分かります。
しかし、業界変更はリスクを考慮したとしても、実は遥かにメリットが大きいものなのです。
異業種であっても現職との共通点や業界への魅力を語ることで、企業にあなたの採用メリットを示せば、必ず内定に繋がります。
がっくん
中堅企業で平社員だったがっくんです。就職倍率1000倍(2024名エントリー、採用2名)の超ホワイト企業に転職できた経験から、実績がない人でも転職成功するノウハウを発信してます。
この記事では、異業種転職に成功した私が、「業界を変えたい」という転職理由の志望動機例文と採用される志望動機の作成法を解説します。
「業界を変えたい」転職希望者の割合
「業界を変えたい」という転職理由は、特別珍しいものではありません。転職サービスDODAの調査では、転職者経験者のうち59.1%が異業種への転職を経験しています。
転職業界では「中途採用は即戦力が基本」のため、同業他社に目が行きがちです。しかし、実際には6割もの転職者が異業種転しています。
私も異業種への転職を経験しました。同業他社が中心の転職活動から異業種へ挑戦したことで、視野が格段に広がりましたね。
「業界を変えたい」同業他社より有利
「業界を変えたい」という転職理由は、同業他社への転職を目指すより、以下の点で有利です。
・求人数が増える
・キャリアアップ
・給与アップ
【1】「業界を変えたい」は応募できる求人が増える
「業界を変えたい」が転職理由の場合、異なる業界での経験は幅広い求人に応募する上で大いに役立ちます。
私も異業界に興味を持つようになってから、同業他社よりもはるかに多くの求人に応募できるようになりました。
前職の事務、営業職の経験を生かし異なる業界の同職種に応募することで、内定率が向上し、転職に成功しました。
しかし、業界変更に不安を感じる人もいるでしょう。私も最初は別業界に応募することに不安を抱いていました。
そこで、私は最初に関連性のある業界の求人を探すことから始めました。初歩的な方法ですが、おすすめです。
不動産業界⇒建設業界
銀行業界⇒保険業界
関連業界の求人を見ることで、前職の業界を見直すきっかけにもなります。
また、一部の業界では業務経験が必須の企業も多いため、このような業界は後回しにし、まずは応募可能な求人の業界や企業の研究をおすすめします。
【2】「業界を変えたい」はキャリアアップに繋がる
「業界を変えたい」という転職理由はキャリアアップに繋がる可能性が高いと言えます。
新しい業界に飛び込むことでそれまで手に入れられなかった知識やスキルが習得できキャリアアップが図れます。
私も異業種転職で、PCスキルの向上や新たな営業手法を学ぶことができました。これらの経験は、事務処理能力、交渉力の向上に繋がりました。
異業種転職の経験は、将来のキャリアにおいても大きな武器となるでしょう。
【3】「業界を変えたい」は給与アップに繋がる
厚生労働省の「令和3年雇用動向調査結果」の概要では、転職によって前職の賃金より増加した人の割合は34.6%となっています。
つまり、約3人に1人が転職によって年収アップに成功しているわけですが、異業種への転職でも十分に年収アップが期待できます。
異業種への転職で年収アップを目指す場合職種を変えずに業界だけを変える方法も有効です。
不動産会社(営業職)⇒医療機器メーカー(営業職)
一番手っ取り早いのは、金融業界など、そもそも給与水準が高い業界へ転職することです。しかし、年収だけに囚われて労働環境が悪化することには要注意です。
「業界を変えたい」独自アンケート調査
当サイトで一般企業の採用担当者100名に「業界を変えたい」ことが転職理由の応募者に対する印象について、アンケート調査を実施しました。
「業界を変えたい」ことが転職理由の応募者の印象は? | |
---|---|
大変良い | 18% |
良い | 73% |
どちらでもない | 8% |
悪い | 1% |
実に9割以上の採用担当者が「良い」と回答しました。「業界を変えたい」という転職理由は、かなりポジティブに受け止められるようです。
採用担当者により良い印象を与えるため、「業界を変えたい」ことを効果的に伝える志望動機の例文と書き方を解説します。
「業界を変えたい」ときの志望動機例文
「業界を変えたい」という転職理由の場合「なぜわざわざ業界を変える必要があるのか」という企業側の疑問に応える必要があります。
異業種転職の理由はさまざまですが、私の経験上、採用担当者に「業界を変えたい」という志望動機を納得させるためには以下の2つの方法が効果的かつ簡単です。
A.現職の業界との共通点を経験談で語る
B.昔から「好きだった」を経験談で語る
A.現職の業界との共通点を経験談で語る(※業界を変えたいときに有効)
志望業界と、現職の業界の共通点を見出し志望動機に経験談を交えてつくります。
【例】
生命保険業界を志望する理由は何ですか?
自動車ディーラーで営業職では、自動車保険の代理店業務も兼任していす。この業務を通じて、保険が人々の生活にどれほど重要な役割を果たしているか実感しました。顧客と直接対話し、保険ニーズに応える最適なプランを提案することは、大変やりがいのある経験でした。私は今後、保険の価値を提供する側として職業人生を送りたいと考え、生命保険業界を志望しました。
B.昔から「好きだった」を経験談で語る(※業界を変えたいときに有効)
前職の業界には触れず昔から興味を持っていた業界であることに焦点を当て、業界に対する関心を深めたエピソードを交えてつくります。
【例】
化粧品業界を志望する理由は何ですか?
私は若いころに肌のトラブルに悩んでいたことにあります。そんな中、愛用していた化粧水が私の肌に効果的で、改善された肌の状態に感動しました。その後、化粧品業界に興味を持ち、様々な製品に触れながら、商品開発における技術やマーケティングの重要性に関心を持ち、化粧品業界で働きたいと考えるようになりました。
「新しい風を吹き込む存在になりたい」を追加する
「業界を変えたい」転職理由を述べる際は、語尾に以下の文言を加えると効果的です。
新しい風を吹き込む存在として貴社の発展に貢献したいと考えております。
私が「業界を変えたい」と考えて異業種へ転職したとき「新しい風を吹き込む存在になりたい」ことを加えて志望動機を組み立てました。
一貫性ある志望動機を作成し、文末に「新しい風を吹き込む」というキーワードを追加することで応募企業にとって有益な人材であるとアピールできます。
組織の慢性化に悩み、あえて業界未経験者を雇用して状況を改善したいと考える企業もあります。そんな企業に向けた言い回しです。詳しくは下記で解説しています↓↓
「業界を変えたい」志望動機の例文
転職理由が「業界を変えたい」ときの志望動機例文を挙げます。すべて志望動機作成法で書いています。
【志望動機例文①】現職の業界との共通点を経験談で語る
私は不動産仲介会社に勤める中で、お客様が抱える住宅にまつわる悩みや問題に向き合うことが多くありました。ある日、ハウスメーカーの住宅展示場を訪れたことがあり、お客様のライフスタイルに合わせた様々な住宅プランの展示と、営業担当の方々がお客様とじっくりと話し合い、理想の住まいを実現するために尽力している姿に感銘を受けました。私も、お客様に寄り添い、お客様の理想の住まいを実現する仕事に携わりたいと考えるようになり、住宅業界を志しました。
貴社の、こだわりのある高品質な建材を使用した厳しい品質管理と工法、建築後のアフターサポート体制など、お客様に寄り添ったサービスを提供している点に魅力を感じています。
貴社ならばお客様の理想の住まいを実現する提案に徹し、顧客満足度を追求できると考えて、応募しました。未経験業界ではありますが、新しい風を吹き込む存在として貴社の発展に貢献したいと考えています。
※不動産仲介業界から住宅業界へ転職の例文
【志望動機例文②】昔から「好きだった」を経験談で語る
現在、食品メーカーの営業事務職として働いていますが、学生時代に所属していたファッション関連のサークルで、ファッションショーの企画や運営を担当したことをきっかけに、当時からアパレル業界に強い関心を抱いていました。アパレル業界は、常に新しいコンセプトや商品を提供することで、クリエイティブな仕事が求められます。また、商品販売には魅力的な販売戦略が必要であり、それらを考えることも、アパレル業界で働く魅力です。アパレル業界でのキャリアを築き上げることを強く希望し、転職を決意しました。
貴社は、オンラインストアの展開やSNSを活用したトレンドを反映した商品開発など、最新のビジネス戦略を積極的に取り入れています。
私は、営業事務で培ったコミュニケーション力を活かし、新しい風を吹き込む存在として、貴社の店舗売上、販路拡大に貢献したいと考えて、志望致しました。
※食品業界からアパレル業界へ転職の例文
志望動機において「未経験ではありますが」という言葉を使う際の注意点については、下記記事が参考になります↓↓
「業界を変えたい」志望動機のつくりかた(※重要)
紹介した「業界を変えたい」ことが転職理由の志望動機例文は転職業界が考えた志望動機の「型」に沿って書いています。型に当てはめるだけで、面接官に刺さる志望動機になります。
- ステップ1転職理由
現職で「もっと挑戦したいことなのにできないこと」を考える。
- ステップ2企業の特徴
志望企業のHP、求人票、口コミサイト等から企業の特徴を確認する。
- ステップ3マッチング
ステップ1とステップ2をマッチングする。
しかし採用される志望動機に必要不可欠なことがあります。
採用したい志望動機は「自分の強みを理解している」
一般企業の調査で8割以上の採用担当者は「自分の強みを理解している」志望動機を求めることが分かりました。
つまり強みが反映された志望動機でないと、採用担当者の注意を引けず、なかなか採用につながらない志望動機を書き続けることなります。
半数以上の採用担当は『自己分析をしていない応募者』は採用しない
採用担当者への追加調査で半数以上が『自己分析をしていない応募者』は採用しないと回答しました。また9割は面接だけで自己分析しているか見抜けるとも回答しました。
『自己分析』をしないと半数が即不採用になるわけです。自己分析ナシでは強みが理解できないからです。
最強の志望動機をつくる【2つの方法】
いちど『自己分析結果』を反映した志望動機さえつくってしまえば面接で何を突っ込まれても『絶対』にブレない志望動機になります。そもそも、あなたの強みをもとに書くからです。
「業界を変えたい」という転職理由を裏付けするあなたの強みを含んだ志望動機なら、恐れず面接に挑めるようになります。
私は自己分析結果をもとに志望動機をつくることで、実際倍率1000倍の企業にも転職できました。以下に試していただける2つの方法を紹介します↓↓
私が実際に無料自己分析ツールで志望動機を書いた方法です。スマホで簡単につくれます↓↓
AIに自己分析結果を学習させて志望動機を書く方法です。転職理由もAIが考えてくれます↓↓
AIが書いた志望動機例文を貼っておきます。人間が書いたみたいですよね。文字数指定で『履歴書用』も書けるので、利用した方に大変好評です。
私は保険会社の営業職で、チームメンバーと協力して目標を達成してきました。しかし、前職では既存顧客への保険商品提案が主で、チームワークを発揮する機会が少なかったため、転職を決意しました。貴社は挑戦的なベンチャー企業であり、新規市場への進出やプロジェクト全体の一体感が魅力です。私はチームワークを活かし、新たな事業展開に貢献したいと考え、貴社を志望しました。
「業界を変えたい」私の転職体験談
私が転職活動を始めた頃は「業界を変えたい」という転職理由ではなく、同業他社のみ受けていました。
主に大手や外資系の同業他社に応募しましたが、業界内の事情をある程度理解しているとはいえ、スキルや実績がなく内定に繋がらないのが現実でした。
しかし、転職エージェントの助言や自己分析を通じて、他の適性や強みを発掘していくなかで、全く別の業界も視野に入れた転職活動に方向転換しました。
「中途採用では即戦力を求められる」と考えていたため、意外と応募できる求人が多いことに驚きました。
同時に、古い経営体質に悩む老舗企業や大手企業のなかには、別業界の転職者を歓迎するものも多いことに気付きました。
その点にも注目しながら、自身の強みを反映した志望動機を作成し、選考に挑み、難関と思われた企業からも内定を頂くことができました。
「業界を変えたい」転職成功テクニック
「業界を変えたい」が転職理由である志望動機に加え、ぜひ実践して欲しい転職を成功に導くテクニックを紹介します。
私が倍率1000倍の転職成功時に駆使したテクニックです↓↓
若手向けの「中規模転職サイト」を利用
大手転職サイトだけの登録で満足していませんか?実は、私も含め転職成功者の32%は大手以外の転職サイトも利用して初めて内定しています。
大手だけを使うと中規模転職サイトの掘り出し求人を見逃すからです。下記では、ホワイト企業に内定する「若手向け」中規模転職サイトを紹介します↓↓
「人柄」特化の転職エージェントを利用
実は「人柄」こそ、最大の定着性のアピール法です。「人柄の良さ」を自分で伝えられないことが不採用の大きな原因と言えます。
しかし「人柄」のアピールに特化した転職エージェントを利用すれば、圧倒的に(ホワイト企業に)採用されやすくなります↓↓
「家族のための転職」を面接でアピール
面接で「家族のために転職する」ことをアピールすれば信頼性と定着性を示すことができます。私も実践しました。
アピール方法は以下の記事を参考にしてください↓↓
まとめ
以上、私が異業種転職に成功した経験をもとに、「業界を変えたい」という転職理由の志望動機例文と最強の志望動機の作り方について解説しました。
・「業界を変えたい」が転職理由の人は多く、特に応募できる求人が増える、キャリアアップに繋がる、給与アップに繋がるという点でメリットが大きい。
・「業界を変えたい」が転職理由の場合、現職の業界との共通点や、昔から関心があった業界という視点で経験談を語り「新しい風を吹き込む存在になりたい」と加えて企業側の採用メリットを高める志望動機を書きましょう。
・「業界を変えたい」が転職理由の志望動機に、自己分析結果から得られた強みを反映させれば、面接官の質問に屈しない最強の志望動機になります。
・「業界を変えたい」が転職理由の方へ、私が実践した転職成功テクニックを活用してください。
皆さんの転職成功を心からお祈りしています。