
「違う仕事がしたい」という転職理由はOK?

もちろんOKです。ただし、キャリアを中心にした志望動機を伝えなければ、採用担当者に届きません。
多くの人が「違う仕事がしたい」「他の仕事がしたい」という理由で転職を考えます。私もかつて同じように考え、転職活動をしてきました。
実際に私は、まったく未経験の業界・職種に転職しました。しかし、「違う仕事がしたい」という理由だけを採用担当者に伝えたわけではありません。
「違う仕事がしたい」と思ったきっかけを言語化し、キャリアを中心にした志望動機をつくり込んだからこそ、採用につながったのです。

がっくん
中堅企業で平社員だったがっくんです。就職倍率1000倍(2024名エントリー、採用2名)の超ホワイト企業に転職できた経験から、転職成功ノウハウを発信しています。
この記事では、私の転職経験をもとに、「違う仕事がしたい」という転職・退職理由を伝える志望動機の例文や、採用される志望動機の作成法を紹介します。
「違う仕事がしたい」という転職理由の割合

dodaによる調査では、違う業界へ転職した人の割合は57%、違う職種に転職した人の割合は34%という結果になっています。
つまり、転職者のうち半数が違う業界に、そして3人に1人が違う職種に転職していることになります。
「違う仕事がしたい」という転職理由・退職理由は、それだけ一般的であるということです。

異業種・異職種転職の例を挙げます。
自分が働いている業界とは違う業界へ転職することが「異業種転職」です。
例)金融業界から不動産業界へ
例)教育業界からIT業界へ
今の仕事内容とは違う仕事内容の会社に転職することが「異職種転職」です。
例)事務職から営業職へ
例)デザイナーからエンジニアへ
「違う仕事がしたい」という業界と職種選び

「違う仕事がしたい」という転職・退職理由は、違う業界が良いのか、違う職種が良いのか、あるいは両方なのかを明確にしておく方が良いです。
そのほうが、転職の軸が定まりやすくなります。ちなみに、職種はそのままで業界だけを変える転職が最近は主流です。
業界を変えるだけなら、前職のスキルを活かしてキャリアアップや年収アップを狙えるのが強みです。

特に若いうちは、自分に合った職種を探しつつ、色々な求人を見てみましょう。私は業界も職種もまったく違う仕事に転職しました。
・不動産会社の営業職⇒損保会社の営業職
・アパレルメーカーの販売職⇒食品メーカーの販売職
「違う仕事がしたい」という転職理由の分析

「違う仕事がしたい」という転職・退職理由は人それぞれですが、なぜそう思うようになったのか?を一度考えて分析しましょう。
やりたくない仕事が分かり、異なる求人を避けて転職活動ができます。特に、「個人プレー」か「チームプレーか」の2択で考えるのがおすすめです。
私の場合、前職は一人で進める仕事が中心でした。それが嫌だったわけではありませんが、次はチームで働ける職場を目指しました。

「チームプレーがしたい」という思いがあったことで、志望動機や面接にも活かせました。
・個人プレー ⇒ 個人の成績を重視する会社で働きたい(今の会社はチーム評価が中心)。
・チームプレー ⇒ 部門で連携して進める仕事がしたい(今の会社は個人作業が多い)。
「違う仕事がしたい」に関する独自印象調査

一般企業採用担当者100名に「違う仕事がしたい」ことが転職理由である応募者の印象をアンケート調査しました。
「違う仕事がしたい」が転職理由の応募者の印象は? | |
---|---|
大変良い | 7% |
良い | 33% |
どちらでもない | 54% |
悪い | 6% |
40%以上が「良い」と回答し、「悪い」は6%。「どちらでもない」が最多で、半数以上を占める結果となりました。
転職が一般化した昨今、他の仕事がしたいという転職理由も受け入れられる傾向があるようです。

なぜ違う仕事がしたいのか、この点をうまく言語化し、志望動機としていかに魅力的に企業にアピールできるかが転職成功のカギです。
「違う仕事がしたい」という志望動機の作り方(※重要)

「違う仕事がしたい」という転職・退職理由は、必ずキャリアを中心にした志望動機を書いた上で伝えてください。
キャリアを中心に志望動機を書くことで、「違う仕事がしたい」という想いに説得力を持たせることができるからです。
ここからは、簡単にキャリアを中心にした志望動機を作成する方法を紹介します。

志望動機には、面接官に刺さる「型」があります。しかし採用される志望動機に必要不可欠なことがあります。
採用したい志望動機は「自分の強みを理解している」こと

8割以上の採用担当者は「自分の強みを理解している志望動機」を求めることが企業アンケートで分かりました。

つまり『強み』が反映されないと、採用される志望動機にはなりません。
半数以上の採用担当は自己分析しない応募者を採用しない

半数以上の採用担当者は「自己分析をしていない応募者は採用しない」と追加調査で回答しました。また、9割が「自己分析済」か見抜けます。

『自己分析』をしないと半数が即不採用になるわけです。自己分析ナシでは強みが理解できないからです。
※すぐに自己分析をして自分の『強み』だけを知りたい方はこちら↓↓
最強の志望動機をつくる【2つの方法】
いちど自己分析で分かった『強み』を反映するだけで面接で何を突っ込まれても『絶対に』ブレない志望動機になります。

私は自己分析で分かった『強み』で志望動機を作り、倍率1000倍の企業に転職できました。以下に、これを試せる2つの方法を紹介します↓↓
私が実際に無料自己分析ツールで志望動機を書いた方法です。スマホで簡単につくれます↓↓
AIに自己分析結果を学習させて志望動機を書く方法です。転職理由もAIが考えてくれます↓↓

私は保険会社の営業職で、チームメンバーと協力して目標を達成してきました。しかし、前職では既存顧客への保険商品提案が主で、チームワークを発揮する機会が少なかったため、転職を決意しました。貴社は挑戦的なベンチャー企業であり、新規市場への進出やプロジェクト全体の一体感が魅力です。私はチームワークを活かし、新たな事業展開に貢献したいと考え、貴社を志望しました。

AI生成の志望動機例文です。文字数指定で『履歴書用』も書けるので、利用した方に大変好評です。
「違う仕事がしたい」という転職理由の例文7選

志望動機をつくる2つの方法を使い、「違う仕事がしたい」という転職・退職理由を伝える志望動機例文7選を用意しました。
「違う仕事がしたい」と伝える際は、現職の不満をただ並べるのではなく、今の職場ではやりたいことが実現できないと伝えることが大切です。
その際、会社の制度や方針など、自分の努力では変えられない事情を理由に挙げるのがポイントです。

私が実際に使っていた「違う仕事がしたい」という7つの転職理由をもとに作成した、採用担当者に刺さる志望動機例文です。
・自社商品に限りがある
・会社の理念が変化した
・専門業務に取り組めない
・新規顧客が獲得できない
・マネジメントができない
・業務の分業化が進んでいる
・新しい技術を導入できない
【志望動機例文①】自社商品に限りがある(から違う仕事がしたい)

自社の商品やサービスの領域に限界があり、より多様なサービスを扱う会社で働きたいという転職理由です。
不動産会社の営業職として、お客様の住宅購入や貸し出しに関するサポートを行っておりますが、取り扱う不動産物件には限りがあり、お客様のニーズに完全に合致する提案をすることは難しい状況です。
貴社では、太陽光発電システムをはじめ、省エネや蓄電池システムなど、多様かつ充実した商品を積極的に取り入れていると伺っております。
より多くのお客様に満足していただける最適な提案をすることで、貴社発展の一翼を担えると考え、志望いたしました。
※不動産会社営業職からガス会社太陽光発電システム営業職への転職
【志望動機例文②】会社の理念が変化した(から違う仕事がしたい)

入社時の理念と現状にギャップがあり、初志を貫きたいという思いから転職を決意したという転職理由です。
不動産営業職において、お客様に寄り添い、信頼関係を築いていく現職の理念に共感して入社いたしました。しかし、経営方針の変化に伴い、営業成績を優先する風潮が強くなったことで、お客様との信頼関係を崩さざるを得ない状況に陥りました。
貴社は、太陽光発電の普及を通じて、顧客の生活を支え、地球環境の保全に貢献するという理念を掲げており、その理念に共感しております。
お客様との信頼関係を築きながら、地球環境に貢献できることに、大きなやりがいを感じ、応募いたしました。
※不動産会社営業職からガス会社太陽光発電システム営業職への転職
【志望動機例文③】新規顧客が獲得できない(から違う仕事がしたい)

会社の方針が既存顧客中心のため、新規開拓で収益拡大に貢献したいという転職理由です。
私は新規顧客獲得が会社の経営を支える柱であると考えています。しかし、現職では、既存顧客には販売済みの物件の管理や、賃貸物件のリフォームなどのアフターケアに注力し、新規顧客に対しては宣伝費用を掛けず、既存のリピーターや紹介案件に限定しています。
一方で貴社におかれましては、競争が激しい太陽光発電市場において、新規顧客獲得に力を入れ、セミナーやイベントを活用した積極的なマーケティング施策をとっておられます。
貴社のような環境であれば、自身のスキルや意欲を最大限に発揮できると考え、志望しました。
※不動産会社営業職からガス会社太陽光発電システム営業職への転職
【志望動機例文④】専門業務に取り組めない(から違う仕事がしたい)

幅広い業務に携わる中で、特定のスキルを深められないため、専門性を高めたいという転職理由です。
現職の自動車ディーラーの営業職では、新車販売や、保険代理店業務、整備工場との調整など、幅広い業務を担当するため、顧客へのホスピタリティに特化した業務に集中できない課題があります。
しかし、貴ホテルのフロント業務では、お客様に対する接遇や案内、チェックイン・アウト手続き、予約管理においても、ホスピタリティを何より重視し、お客様に最高のサービスを提供することが求められます。
そのような環境で、ホスピタリティを極め、お客様のニーズを汲み取り、信頼を得ることで貴ホテルの発展に貢献したいと考え志望いたしました。
※自動車ディーラー営業職からホテルフロントスタッフへの転職
【志望動機例文⑤】マネジメントができない(から違う仕事がしたい)

昇格の機会が限られており、マネジメント力を伸ばしたいという転職理由です。
現職においては、在庫管理や販売戦略の立案、スタッフのマネジメントや育成などが求められますが、マネジメント業務は専任のマネージャーが担当することになっており、営業職のスタッフは営業成績や接客スキルのみが求められます。そのため、マネジメント業務を担当する機会がありません。
しかし、貴ホテルでは、フロントスタッフのマネジメントや新入スタッフの育成などの業務も割り当てられると聞いております。
今後のキャリアを踏まえ、マネジメント能力を伸ばし、貴ホテルの発展を支える存在になりたいと考え応募いたしました。
※自動車ディーラー営業職からホテルフロントスタッフへの転職
【志望動機例文⑥】業務の分業化が進んでいる(から違う仕事がしたい)

分業制の職場でチームプレーが少なく、もっと協力し合う仕事がしたいという転職理由です。
医療事務職では、医師が患者さんの診療に集中できるように、患者情報の管理業務や患者データ入力業務においてスピーディーな業務遂行が求められるため、各業務の人員の分業化が進んでいます。しかし、私はチームワークを重視し、協力して仕事を進めることが得意です。
貴庫の後方事務職では、個々の業務が明確に決まっている一方で、お互いの役割や業務を理解し、協力して仕事を進める風土だと伺っています。
貴庫であれば、それぞれの業務を尊重しながらもチームワークを活かした仕事ができると考えて応募いたしました。
※医療事務職から信用金庫後方事務職への転職
【志望動機例文⑦】新しい技術を導入できない(から違う仕事がしたい)

予算や環境の制約で新しい技術やシステムを導入できず、業務効率化が図れないという転職理由です。
現職においては、患者情報の取り扱いに関する法令が厳しく、新システムの導入が進んでいない課題を感じています。私は、新しい技術やシステムに関心があり、積極的に学び、業務に取り入れ効率化を実現したいと考えています。
貴庫の後方事務の仕事では、顧客情報管理システムの導入によって、顧客情報を一元管理し、スムーズな業務遂行に役立てられています。
顧客情報を正確かつ迅速に処理することで、お客様からの信頼を築き上げ、貴金庫の更なる発展に貢献したいと考えて志望いたしました。
※医療事務職から信用金庫後方事務職への転職

未経験業界への転職で「未経験ではありますが」という表現を使う際の志望動機の書き方は、以下の記事が参考になります↓↓
「違う仕事がしたい」と考えた転職活動体験談

「違う仕事がしたい」という転職・退職理由は、本当によく分かります。私も前職では、営業もやりましたし、事務も、クレーム対応から掃除まで何でもやっていました。
「このまま30年もずっと働くわけか」と毎日考えていました。ですから取引先の会社に行ったとき、ゆったりした社内の雰囲気が羨ましいと何度も感じました。
一方で、忙しくしていて気づかなかった、自分が黙々とやっていた仕事の強みや、コミュ力が磨かれていたことにも気づきました。
転職に成功するには、「違う仕事がしたい」という思いを採用担当者に納得してもらう必要がありますが、それを言語化するのは本当に難しかったです。
違う仕事がしたいというより、自分の強みを評価してもらえる人間関係を築ける会社に出会えることが一番だと、転職を経験してつくづく実感しました。

だからこそ、感情だけでなく、キャリアを中心とする自分の強みを反映した志望動機を作成することから真っ先に始めてみてください。
転職成功テクニック

「違う仕事がしたい」と転職・退職理由で悩んでいる方は、ぜひ転職成功テクニックを試してみてください。

私が倍率1000倍の転職成功時にも使ったテクニックです↓↓
・若手向けの「中規模転職サイト」を利用
・「人柄」特化の転職エージェントを利用
・面接で「家族のための転職」をアピール
若手向けの「中規模転職サイト」を利用

実は、私も含め転職成功者の32%は大手以外の転職サイトも利用して初めて内定しています。

大手サイトだけでは掘り出し求人を見逃すからです。そこで、ホワイト求人の多い「若手向け」中規模転職サイトを紹介します↓↓
「人柄」特化の転職エージェントを利用

残念ながら、自分の「人柄の良さ」を伝えきれずに不採用になる方がとても多いです。

しかし、「人柄」のアピールに特化した転職エージェントを利用すれば、圧倒的にホワイト企業に採用されやすくなります↓↓
面接で「家族のための転職」をアピール

面接で「家族のために転職する」ことをアピールすれば信頼性を示すことができます。

アピール方法は下記記事が参考になります↓↓
まとめ

以上、私の転職経験をもとに「違う仕事がしたい」という転職・退職理由を伝える志望動機の例文や採用される志望動機の作成法を解説しました。
・「違う仕事がしたい」が転職・退職理由の人の割合は、他の業界への転職者が57%、他の職種への転職者が34%。大抵の転職者は違う仕事に就いています。
・「違う仕事がしたい」が転職・退職理由の人は、業界と職種変更の違いを理解しておきましょう。
・「違う仕事がしたい」が転職・退職理由の人は、転職・退職理由を分析しましょう。個人プレー、チームプレー、のどちらに向いているかだけでも意識しておくと、転職活動が楽になります。
・「違う仕事がしたい」が転職・退職理由の方は、無料自己分析ツールで分かった強みをもとにキャリアの志望動機をつくってください。
・「違う仕事がしたい」という転職・退職理由を志望動機に書くポイントは7つです。
・「違う仕事がしたい」が転職・退職理由の方は、転職成功テクニックを活用してください。

みなさんの転職成功を心から祈っております。