面接で「ご縁がありましたら」と言われたら不採用？
いいえ。むしろ、縁を引き寄せる『強み』をアピールしましょう。
転職の面接で「ご縁がありましたら」と言われると、不採用のサインだと感じて心配になってしまう人も多いでしょう。
しかし、私の場合は、不採用のときにも内定直前にも同じように使われる“社交辞令”であることのほうが多い印象でした。
むしろ大事なのは、自分の『強み』をアピールする志望動機で、縁（相性の良さ）を企業に感じてもらうことです。
がっくん
中堅企業で平社員だったがっくんです。就職倍率1000倍（2,024名エントリー、採用2名）の超ホワイト企業に転職できた経験から、転職成功ノウハウを発信しています。
この記事では、面接で「ご縁がありましたら」は本当に不採用サインなのかを徹底解説し、企業に縁を感じてもらえる志望動機の作成法も紹介します。
「ご縁がありましたら」とは？本当に不採用サインか
面接で「ご縁がありましたら」と言われれば不採用だと思いがちですが、私は採用・不採用に関係なく言われることが多かったです。
そもそも企業の採用担当者の立場から見ても、社内でのすり合わせもなくその場で採否を決めることなどできません。
面接の場でははっきりしたことは言えないけれど、失礼のないように締めたいという社交辞令と考える方が自然なのです。
つまり、「ご縁がありましたら」という言葉に合否を求めること自体に、かなりムリがあるわけです。
・「ご縁がありましたら」⇒採用・不採用に関係ない社交辞令が多い。
「ご縁がありましたら」の裏で面接官が見ていること
「ご縁がありましたら」という言葉の裏で面接官が見ていることをきちんと押さえておきましょう。
・長く働ける「定着性」
・企業の社風との「相性」
・志望動機との「一貫性」
長く働ける「定着性」
まず「ご縁がありましたら」という言葉の裏で面接官が見ているのは、あなたがその会社で長く働けるかという定着性です。
企業にとってはどれだけ優秀な人を採用したとしても、すぐ辞めてしまえば大きな損失になります。
だからこそ、過去の働き方を見て企業に定着して長く働けるかどうかをイメージしながら応募者の話を聞いています。
私も過去の転職面接で、面接官がいかに定着性を重視しているかを肌で感じました。
企業の社風との「相性」
さらに面接官は、「ご縁がありましたら」という言葉の裏で応募者と企業の社風との相性をじっくり見ています。
実際に、学情株式会社の「採用する際に重視するポイント」の調査でも、人柄・社風との相性が90.2%と高くなっています。
このように、応募者のこれまでの働き方を踏まえて、まさに縁（相性の良さ）で採用可否を判断しているのです。
このため、私も事前に企業研究を徹底し、企業の社風と相性の良い人材に見えるよう工夫しました。
志望動機との「一貫性」
そして最後に「ご縁がありましたら」という言葉の裏で、面接では志望動機に一貫性があるかどうかも見られています。
志望動機と実際の面接における質疑応答が矛盾なく一本の線でつながっている人は、説得力があるからです。
逆に、志望動機と一貫性がない答え方ばかりしていると採用担当者の信頼を得ることができないため、採用につながりません。
私も志望動機と一貫性のある質疑応答ができるように常に意識していました。
・「ご縁がありましたら」で面接官が見ていること：定着性、相性、志望動機との一貫性。
「ご縁がありましたら」で不採用にならない強みを知る
「ご縁がありましたら」と言われたあとで実際に不採用にならないためには、まず『強み』を知ることがスタートラインです。
そして、自分の『強み』をアピールすることで、長く働ける定着性や縁（相性の良さ）を、より説得力を持って伝えられます。
さらに『強み』を起点にすることで志望動機との一貫性を保ちながら、採用担当者の信頼を得ることもできます。
私も『強み』を志望動機でアピールすることで企業に縁を感じてもらい、実際に採用に結びつけました。
・「ご縁がありましたら」で不採用にならない⇒自分の『強み』を志望動機でアピールする。
「ご縁がありましたら」を採用に変える志望動機作成法（※重要）
「ご縁がありましたら」で不採用にならないために、自分の『強み』をアピールする志望動機の作成法を紹介します。
志望動機には、面接官に刺さる「型」が存在します。しかし、採用されるために必要不可欠なことが自分の『強み』の理解です。
採用したい志望動機は「自分の強みを理解している」こと
８割以上の採用担当者が「自分の強みを理解している志望動機」を求めることが企業アンケートで分かりました。
つまり『強み』が反映されないと、採用される志望動機にはなりません。
半数以上の採用担当は自己分析しない応募者を採用しない
半数以上の採用担当者は「自己分析をしていない応募者は採用しない」ことが追加調査で分かりました。また、9割が「自己分析済」か見抜けます。
『自己分析』をしないと半数が即不採用になるわけです。自己分析ナシでは強みが理解できないからです。
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「ご縁がありましたら」を採用に変える志望動機の例文
志望動機をつくる２つの方法で作成した、自分の『強み』をアピールする志望動機の面接例文をご紹介します。
例文を参考に「ご縁がありましたら」という言葉を実際に採用に変える志望動機を作成してみてください。
・前職で「強み」を活かした経験を転職理由で述べる。
・自分の「強み」を活かせる応募企業の特徴を述べる。
・転職理由と企業の特徴をマッチングして結びつける。
志望動機の面接例文①（※ご縁がありましたらを採用に変える）
自己分析で診断した強み：状況適応力
私は〇〇不動産で賃貸営業を担当しております。ご予算やご希望条件など、お客様の状況に合わせて物件提案を行うことで、新規契約の獲得につなげてまいりました。現職での賃貸物件にとどまることなく、より幅広い住宅分野で営業力を高めたいとの想いから転職を決意いたしました。
貴社は、設備のデザイン性と機能性を両立させつつ、ユーザーの声に基づいた商品開発を行われている点に魅力を感じました。
私は現職での営業経験を活かし、住宅設備の導入に関して顧客が抱える不安や不満を丁寧に拾い上げる提案に尽力し、貴社の売り上げ拡大と発展に貢献したいと考えて志望いたしました。
※不動産賃貸仲介営業職から住宅設備メーカー営業職の転職
志望動機の面接例文②（※ご縁がありましたらを採用に変える）
自己分析で診断した強み：バイタリティ（積極性）
私は〇〇携帯販売で販売スタッフとして働いておりました。来店されたお客様に積極的に声をかけ、料金プランの見直しや端末の提案を行うことで、売上に貢献してまいりました。今後は、より金額の大きい商品を扱い、長期的な顧客関係を築ける環境で成長したいと感じ、転職を決意しました。
貴社は、購入後のメンテナンスや点検など、長期にわたるフォロー体制が整っており、営業事務スタッフも契約後のお客様対応に深く関わっていると伺いました。
私は、車検案内や契約書類の準備など、お客様と営業担当の双方が安心して商談を進められるよう先回りした対応を行い、貴社の販売活動を事務面から支えたいと考えて志望いたしました。
※携帯電話販売スタッフから自動車ディーラー営業事務職の転職
「ご縁がありましたら」と面接で言われた私の体験談
私も実際の転職面接やメールのやり取りのなかで、「ご縁がありましたら」と言われた経験が何度かあります。
当時も「ご縁がありましたら」と言われたら、一般的には不採用のサインだと語られることが多かったです。
しかし、私個人の経験としては採用、不採用に関係なく、挨拶と変わらない一種の社交辞令だと感じていました。
というのも、「縁があれば…」といった言葉を面接でかけられたとしても、実際には採用される企業のほうが多かったからです。
こういった曖昧な言葉よりも、本当に採用されるためには企業との相性や定着性のほうが遥かに大切だと考えました。
そこで私は、自分の『強み』を志望動機でアピールし、採用するメリットを伝えることを優先しました。
その結果、面接官の言葉に一喜一憂せず面接に集中できたことで、実際に難関企業の採用にも結びつきました。
皆さんも、「ご縁がありましたら」という言葉に振り回されず、実際の採用につなげるために、まずは『強み』を自覚した志望動機の作成から始めてみてください。
まとめ
以上、面接で「ご縁がありましたら」は本当に不採用サインなのか、そして企業に縁を感じてもらえる志望動機の作成法について解説しました。
・「ご縁がありましたら」という言葉は、採用・不採用に関係ない社交辞令が多い。
・「ご縁がありましたら」の裏で面接官が見ていることに、定着性、相性、志望動機との一貫性がある。
・「ご縁がありましたら」で不採用にならないために、自己分析ツールで分かった自分の『強み』を志望動機でアピールする。
・「ご縁がありましたら」を採用に変える志望動機は、前職で強みを活かした経験を転職理由で述べ、自分の強みを活かせる応募企業の特徴を述べ、転職理由と企業の特徴をマッチングして結びつけることがポイント。
みなさんの転職成功を心から祈っております。
