志望動機では「思っています」「考えています」のどちらを使う？
こだわりすぎず、まずは志望動機の一貫性を伝えることが大切です。
転職活動の志望動機を書くときに、「思っています」と「考えています」のどちらを使うべきかで迷っていませんか？
この2つには微妙な差がありますが、転職活動では細かな言い回しに意識を向けすぎると、本来伝えるべき内容がぼやけます。
私も以前は言葉選びばかり気にしていましたが、自分の『強み』をもとに一貫性を示したことで、内定に繋がりました。
がっくん
中堅企業で平社員だったがっくんです。就職倍率1000倍（2,024名エントリー、採用2名）の超ホワイト企業に転職した経験から、転職成功ノウハウを発信しています。
この記事では、「思っています」と「考えています」の違いだけでなく、評価される一貫した志望動機のつくり方について分かりやすく解説します。
「思っています」「考えています」のどちらを使うべき？
転職活動の志望動機で「思っています」と「考えています」のどちらを使うかで悩む方も多いと思います。
結論から言えば、どちらを使っても採用や不採用に直結することはほとんどないと考えて良いでしょう。
ただ、言葉のニュアンスによって採用担当者に伝わる印象が少し変わるのも事実です。例えば以下の通りです。
・「思っています」…気持ちや感情を示す表現で、自分の想いや憧れを伝えるとき。
・「考えています」…論理や考え方を示す表現で、自分の経験や判断を伝えるとき。
では、どちらを選ぶべきかというと、自分がその一文で何を伝えたいのかによって使い分ければOKです。
入社意欲や気持ちを伝えたいなら「思っています」、これまでの経験や転職理由を伝えたいなら「考えています」がしっくりきます。
私も、実際に内定をいただいたときの志望動機を振り返ると、状況に合わせて両方を使っていましたね。
・「思っています」「考えています」は何を伝えたいのかで使い分ける。
「思っています」「考えています」の前に押さえること
「思っています」「考えています」という言葉選びの前に押さえるべきことを解説します。
・企業で発揮できる「強み」
・入社してからの「定着性」
・企業が求めている「人材」
企業で発揮できる「強み」
「思っています」「考えています」以前に、志望動機を書くうえで押さえるべきは自分の強みです。
企業の採用担当者は、応募者がどのような強みを発揮して自社で活躍してくれるのかに関心があります。
たとえば、状況適応力や協調性といった強みが、企業の仕事にどう貢献できるのかを具体的に示すことがカギです。
私も自分の強みを自覚してからは、臆することなく採用試験に臨めるようになりました。
入社してからの「定着性」
また、「思っています」「考えています」という表現以前に、定着性が大切であることも押さえておかねばなりません。
厚生労働省による「人材サービスに関する要望」の調査でも、「入職後、きちんと定着してくれる人を紹介してほしい」との回答が35.8%と高い結果が出ています。
このように、企業が採用活動を通して本当に知りたいのは、「入社後も長く働き続けてくれるか？」という定着性なのです。
私も数々の面接で、いかに定着性を企業が重視しているかを感じました。
企業が求めている「人材」
さらに、「思っています」「考えています」という言葉選びよりも、企業が求めている人材を意識することが大切です。
企業は単に「熱意のある人」や「経験豊富な人」を採りたいのではなく、自社の方針と合う人材を求めています。
そのため、求人票に書かれている人物像や企業理念などを押さえたうえで、志望動機を準備する必要があります。
この「企業が求める人物像」を押さえておけば、志望動機は一気に説得力が増します。
・「思っています」「考えています」の前に押さえること：強み、定着性、求められる人材。
「思っています」「考えています」よりも一貫性が大切
応募先企業に本来伝えるべきなのは、「思っています」「考えています」といった言葉よりも、志望動機全体の一貫性です。
内容に一貫性のある志望動機であれば、企業が求める人材に合わせて定着性をしっかりと示すことができます。
さらに、自分の『強み』を志望動機に盛り込むことで採用担当者からの信頼を得ることができ、採用につながります。
私も自分の『強み』をもとに志望動機で一貫性を示したことで、内定を勝ち取ることができました。
・自分の『強み』を盛り込んだ志望動機で一貫性を示す。
「思っています」「考えています」と志望動機のつくり方（※重要）
「思っています」「考えています」を使う前提として、『強み』を盛り込んだ志望動機のつくり方をご紹介します。
志望動機には、面接官に刺さる「型」が存在します。しかし、採用されるために必要不可欠なことが自分の『強み』の理解です。
採用したい志望動機は「自分の強みを理解している」こと
８割以上の採用担当者が「自分の強みを理解している志望動機」を求めることが企業アンケートで分かりました。
つまり『強み』が反映されないと、採用される志望動機にはなりません。
半数以上の採用担当は自己分析しない応募者を採用しない
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「思っています」「考えています」と志望動機の参考例文
志望動機をつくる２つの方法を使って実際に作成した志望動機の例文を紹介します。
「思っています」「考えています」という言葉も含めています。
【1】前職で「強み」を発揮した経験を転職理由で述べる。
【2】「強み」を発揮できそうな応募企業の特徴を挙げる。
【3】マッチングにて転職理由と企業の特徴を結び付ける。
志望動機の例文①（※考えています）
自己分析で分かった強み：状況適応力
私は〇〇生命で支払い査定事務を担当しております。お客様が事故に遭われた状況に合わせて迅速かつ正確な事務対応を行い、顧客満足度向上に貢献してまいりました。しかし、現職ではお客様と直接接する機会が少ないため、今後は対面での提案業務に挑戦したいと考え、転職を決意しました。
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志望動機の例文②（※思っています）
自己分析で分かった強み：共感性
私は〇〇百貨店で販売員を務めておりました。お客様の気持ちに寄り添う親切丁寧な接客に努めることで、販売部門の売上に貢献してまいりました。しかし、前職では個人の成績のみが重視される風土であるため、今後はより接遇経験を積みながらキャリアを築きたいとの想いから、転職を決意しました。
貴社ホテルは徹底した接遇研修の実施によっておもてなしを追求し、宿泊前後の細やかなサービスを実践しておられることに魅力を感じました。
私はお客様の気持ちに寄り添った接遇スキルを磨き、心に残る滞在体験をご提供することでリピート利用率を高め、貴社の発展に貢献したいと思っています。
※百貨店販売員からホテリエへの転職
「思っています」「考えています」に関する転職体験談
私も転職活動においてよく「思っています」「考えています」という言葉を志望動機で使ってきました。
特に転職活動を始めたばかりの頃は、わずかな言葉遣いの違いで採用担当者の印象が大きく変わると考えていました。
しかし、採用試験を受けるうちに「思っています」「考えています」に関わらず、最終的な採否には大きな影響はないと実感しました。
というのも、採用担当者にとっては言葉の違いよりも、会社で長く活躍してくれる人材を採用することの方が重要だと気づいたからです。
このため、志望動機のなかでしっかりと見られるのは、応募者の強みやどう貢献できるかといった部分になります。
そこで、私は自分の『強み』をもとに一貫性のある志望動機を作成し、企業が求める人材像と定着性を最も意識しました。
その結果、『強み』を活かしながら長く働いてくれるというイメージと説得力を与えることができ、採用につながりました。
皆さんも、まずは自分の『強み』によって企業の信頼を得た上で、そのうえで適切な言葉選びで志望動機を書いてみてください。
まとめ
以上、「思っています」と「考えています」の違い、評価される一貫した志望動機のつくり方について解説しました。
・「思っています」「考えています」は、何を伝えたいのかによって使い分けるようにする。
・「思っています」「考えています」を使う前に、自分の強み、定着性、企業に求められる人材を押さえておく必要がある。
・「思っています」「考えています」よりも、自分の『強み』を盛り込んだ志望動機で一貫性を示すことの方が大切。
・志望動機を作成するポイントは、前職で強みを発揮した経験を転職理由で述べ、強みを発揮できそうな応募企業の特徴を挙げ、マッチングで転職理由と企業の特徴を結び付けること。
みなさんの転職成功を心から祈っております。
