転職・退職理由がワークライフバランスはアリ?
ワークライフバランスが志望動機ならどう書く?
転職・退職理由がワークライフバランス『だけ』は基本NGです。建前の志望動機に本音の転職理由を加えて書きましょう。
私も前職では残業や休日出勤が頻繁で、ワークライフバランスが崩壊していたため、「ワークライフバランス」を理由に転職したい気持ちは理解できます。
しかし、ワークライフバランスを重視する志望動機は採用されにくい傾向があります。この場合、本音と建前の使い分けがカギとなります。
私は、建前の志望動機を用意して、同時に本音についても触れることで内定を獲得しました。
がっくん
中堅企業で平社員だったがっくんです。就職倍率1000倍(2024名エントリー、採用2名)の超ホワイト企業に転職できた経験から、実績がない人でも転職成功するノウハウを発信してます。
この記事では、私の転職経験をもとにワークライフバランスが転職・退職理由のときの志望動機例文を解説し、併せて採用される志望動機の作成法を紹介します。
「ワークライフバランス」独自アンケートの結果
当サイトで一般企業採用担当者100名に「ワークライフバランスが転職理由」の印象について独自アンケート調査を実施しました。
一般企業採用担当者100名への独自アンケート結果 | |
「ワークライフバランス」が転職理由の印象は? | |
大変良い | 8% |
良い | 38% |
どちらでもない | 51% |
悪い | 3% |
半数弱が「良い」と回答した一方で、「どちらでもない」が半数を占めました。ワークライフバランスに対する理解はまだ一般的でないのかも知れません。
「ワークライフバランス」が転職理由の場合、志望動機において企業にどんな採用メリットがあるか?を示す必要がありそうです。
「ワークライフバランス」が転職理由になる現代
近年「ワークライフバランス」が転職・退職理由の方は増加しており、政府も「仕事と生活の調和」を推進しています。
仕事は、暮らしを支え、生きがいや喜びをもたらすものですが、同時に、家事・育児、近隣との付き合いなどの生活も暮らしに欠かすことができないものであり、その充実があってこそ、人生の生きがい、喜びは倍増します。(中略)しかしながら、仕事と生活の間で問題を抱える人が多く見られます。これらが、社会の活力の低下や少子化・人口減少という現象にまで繋がっていると言えます。それを解決する取組が、仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の実現です。
https://wwwa.cao.go.jp/wlb/index.html
私も前職では長時間労働に悩まされ、休暇も少ない状況でした。
ワークライフバランスの本来の意味は仕事がうまくいくことで私生活が向上し、さらに仕事に打ち込める『相乗効果』への期待です。
志望動機では、単なる「仕事と生活の両立」ではなく、ワークライフバランスの向上でさらに仕事で力を発揮でき、採用メリットがある人材だと示すことがポイントです。
「ワークライフバランス」が転職理由のメリット
転職・退職理由が「ワークライフバランス」であることのメリットを解説します。
【メリット】
・健康促進
・モチベーション向上
・人間関係の改善
【1】健康促進(ワークライフバランスのメリット)
「ワークライフバランス」が転職・退職理由で転職する場合、ストレスから解放され身体的、精神的に健康的な生活を送れます。
私も前職で職場のストレスが原因で会社を去った先輩、後輩を見ています。
一度体調を崩しただけで、その後のキャリアが総崩れになる。とても残念ですが、それが現代の日本社会です。
【2】モチベーション向上(ワークライフバランスのメリット)
転職・退職理由が「ワークライフバランス」で、転職後に改善されれば、仕事へのモチベーションが大きく向上します。
私も転職に成功してからは、次の会社でモチベーションが向上し、仕事効率もアップしました。
さらにその後のキャリアアップにつながれば、まさに転職成功と言えますね。
【3】人間関係の改善(ワークライフバランスのメリット)
転職・退職理由が「ワークライフバランス」で、ワークライフバランス重視の職場に転職できれば、社員同士がワークライフバランスを尊重する風土で仕事ができます。
私も転職後は社員間でワークライフバランスを守る暗黙の了解みたいな風土があったので良好な人間関係が築けました。
「ワークライフバランス」が転職理由のデメリット
転職・退職理由が「ワークライフバランス」についてデメリットを解説します。
【デメリット】
・給与減少の可能性
・スキルが向上しない
・企業規模に左右される
【1】給与減少の可能性(ワークライフバランスのデメリット)
転職・退職理由が「ワークライフバランス」の場合、転職先企業がワークライフバランスを重視することで残業削減、労働時間短縮に取り組むケースも多いでしょう。
すると、ベースアップしてない限り、給与面の減少は避けられません。私も、前職ではなんだかんだ残業代は出ていたので、月給に反映されてました。
純粋に残業代だけ比べれば、前職の方が多かったです。
【2】スキルが向上しない(ワークライフバランスのデメリット)
転職・退職理由が「ワークライフバランス」で、ワークライフバランス重視の企業に転職すれば、業務分担によって本来伸ばしたいスキルが向上しないこともあり得ます。
私も転職後は前職のように「ひとつのスキルを伸ばす」ことはできませんでした。分業が増えたので、様々な業務経験は積めたんですけどね。
【3】企業規模に左右される(ワークライフバランスのデメリット)
転職・退職理由が「ワークライフバランス」の場合、転職した企業規模によっては、最初はワークライフバランスが実現できてもその後の業績変化で環境が一変する可能性もあります。
特にベンチャーなどでは、経営戦略が頻繁に変われば、個人に任される仕事がいきなり増える、なんてこともあるでしょう。
結果的に長時間労働になれば、本末転倒です。応募先は慎重に決めたいですね。
「ワークライフバランス」が転職理由|志望動機例文
「ワークライフバランス」が転職・退職理由の志望動機をつくるポイント
「ワークライフバランス」が転職・退職理由の志望動機をつくるポイントを解説したうえで、例文を紹介します。
【志望動機作成のポイント】
①志望企業には本音を伝えよう
②本音だけの志望動機は避ける
③本音は建前の志望動機に加える
①志望企業には本音を伝えよう
転職・退職理由が「ワークライフバランス」なら、応募先企業には必ずワークライフバランス重視の姿勢は必ず伝えましょう。
「ワークライフバランス重視」と伝えると就労意欲がないと否定的に捉える企業もあります。
しかし、そのための転職ですから、理解ある会社に出会うために、ワークライフバランスについては必ず伝えておきたいです。
②本音だけの志望動機は避ける
本音の「ワークライフバランスが転職・退職理由」を伝える必要があっても本音だけの志望動機は避けましょう。
【志望動機NG例】
前職では人員不足にて長時間の残業、休日出勤がやむを得ない状況でした。そのため、家族に割く時間も大幅に少なくなりました。貴社のように適度な残業と休日が取得できる環境で、ワークライフバランスを実現し、職務に集中したいと考えて転職を決めました。
「ワークライフバランスが良くないのは他責(人員不足)で、ワークライフバランスの実現によって、さらに職務に集中できる」と述べている点は評価できます。
しかしワークライフバランスのためだけに転職したいという志望動機には変わりありません。
③本音は建前の志望動機に加える
企業は「本音と建前の使い分けスキルがある人材」を求めています。会社組織では、社内、取引先、顧客いずれにおいても本音と建前を使い分ける能力が必要だからです。
本音である「ワークライフバランス」は、キャリアに沿った建前の志望動機をつくっておいて、それに加えるだけで良いのです。
採用担当者は人を見抜くプロです。建前の志望動機で仕事への熱意を確認した上で、ワークライフバランスが本音であることは理解し、採用できるか検討してくれます。
【志望動機例文】
「ワークライフバランス」が転職・退職理由の際の志望動機例文です。ワークライフバランスが転職・退職理由でもあることを志望動機後半(赤字)で書いています。
【志望動機例文】
建前の志望動機貴社が商品の販売促進に注力し、積極的な販売戦略の立案やアイデアを自由に出し合える環境を実現しているからです。
私は、食品メーカーの経理部門で、財務諸表の作成や帳簿管理などを行ってきました。 現在は主に経理業務に従事し、数字を扱うことが多いですが、商品やサービスの企画やマーケティングに強い関心があります。もっとお客様の声を聞いて、より良い販売促進の企画を考え、お客様に還元することに魅力を感じているものの、現職では、商品企画やマーケティングに携わる機会がないため、転職を決意しました。
貴社は、旅行代理店として、キャンペーン企画やポイント還元プログラム、アフターサービス拡充など、多岐に渡る販売戦略を展開されています。
貴社であれば、商品企画やマーケティングに携わりたい私の希望が叶い、高い志と熱意を持って職務に取り組めると考え、志望しました。
本音また現職では経理業務の効率化を実現したものの、人員不足にて長時間の残業、休日出勤がやむを得ない状況です。そのため、適度な残業と休日が取得できワークライフバランスが実現できる貴社であれば、より集中して職務に取り組めると考えております。
現職での経験を活かしつつ、迅速に貴社に貢献できる人材として活躍できるよう精進致します。何卒宜しくお願い致します。
食品メーカー経理職から大手旅行代理店に転職を想定
キャリアとしての志望動機に加え、後半で「貴社ならばワークライフバランスも実現できる」ことを示し、本音と建前をうまく使い分けています。
「ワークライフバランス」志望動機のつくりかた(※重要)
「ワークライフバランス」が転職・退職理由の場合、例文で紹介した建前の志望動機をつくりこめるかで採否が決まります。私が1000倍の転職に成功した志望動機作成法を紹介します。
志望動機には転職業界が考えた「型」が存在し、この型に当てはめるだけで、面接官に刺さる志望動機は書けます。しかし採用される志望動機に必要不可欠なことがあります。
採用したい志望動機は「自分の強みを理解している」こと
企業への調査で採用担当者は「自分の強みを理解している」志望動機を求めることが分かりました。
つまり強みが反映されていないと採用につながらない志望動機を書き続けることになります。
半数以上の採用担当は『自己分析しない応募者』は採用しない
採用担当216名の調査で半数以上が『自己分析をしない応募者』は採用しないと回答しました。さらに9割の面接官は応募者が自己分析しているか見抜けます。
『自己分析』をしないと半数が即不採用になるわけです。自己分析ナシでは強みが理解できないからです。
最強の志望動機をつくる2つの方法
『自己分析』を反映するだけで何を突っ込まれても『絶対に』ブレない志望動機になります。あなたの「強み」で書くからです。
これだけで内定獲得率が何倍もアップします。実際、私も倍率1000倍の転職に成功しました。以下の2つのうち、どちらか選んで書いてみて下さい。
私が無料自己分析ツールで志望動機を書いた方法です↓↓
AIに自己分析結果を学習させ志望動機を書く方法です↓↓
AIが生成した志望動機を貼ります↓↓凄い精度です。文字数指定で『履歴書用』も書けますよ。
私は保険会社営業職で、営業プロジェクトの企画やチームメンバーとの協力を通じて目標を達成してきました。この経験からチームワークを活かし顧客満足度の向上に貢献したいと熱望するようになりましたが、前職は既存顧客の保険商品提案や契約手続きが中心で、チームワークを発揮できる機会がなく転職を決意しました。貴社はベンチャー企業で挑戦的な社風があり、新規市場への進出やプロジェクトのスタートから終了までの一体感が魅力です。貴社ならば自身のチームワークを活かし、新たな事業展開に貢献できると考えて志望しました。
自己分析して強みを意識した瞬間「頭のなかだけで面接対策」ができます。逆に遅れるほど不利なので早めに取り組んで下さいね。
「ワークライフバランス」私の転職体験談
転職・退職理由が「ワークライフバランス」である気持ちは凄く良く分かります。
転職活動中も、面接で家族やプライベートの話になる企業には好感が持てましたし、内定が出る確率も高かったように思います。
転職エージェントに相談した際「家庭の事情」について、積極的に面接で話すべき、という助言を受けたこともあります。
しかし、同時に企業が求めているのは、やはり「利益を出すための労働力」であるということも再認識しました。
企業に対して労働の価値を提供できる確かな前提があって、初めて企業は応募者の「ライフ」にまで関心を示します。
利益を追求する企業ほど、健全な経営体制で、社員のワークライフバランスをきちんと考えている面もあります。
転職・退職理由がライフワークバランスである際も、なぜその企業に就職したいのか、志望動機でしっかりしたキャリアプランを示していきましょう。
「ワークライフバランス」求人を探すコツ
転職・退職理由が「ワークライフバランス」である人が探すべき求人について解説します。現在、わが国では「働き方改革」が推進されています。
我が国は、「少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少」「育児や介護との両立など、働く方のニーズの多様化」などの状況に直面しています。就業機会の拡大や意欲・能力を存分に発揮できる環境を作ることが重要な課題になっています。
厚生労働省「働き方改革」の実現に向けて
「働き方改革」が目指す就労環境は、ワークライフバランスの実現と重複する点があります。ワークライフバランスを重視する企業は、働き方改革を推進している企業とも言えます。
転職・退職理由が「ワークライフバランス」の方は、企業の求人において、以下の項目に注目して応募先企業の選定をすると良いでしょう。
・フレックスタイム制度の導入
社員が自分で勤務時間を調整できる制度。
・在宅・テレワークの導入
社員が自宅などで仕事ができる制度。流行性感染症の予防や通勤時間の短縮に配慮している。
・年次有給休暇取得の促進
社員に年次有給休暇を取得するよう推奨し、リフレッシュタイムなど健康的な心身の維持を確保している。
・健康経営の推進
社員の健康診断やストレスチェックの導入で社員の健康管理を推進し、ストレスフリーな職場環境を実現している。
・キャリア支援
社員のキャリアアップのため、資格取得など、社員が自ら意欲的に学ぶことができる環境を整備している。
「ワークライフバランス」転職成功テクニック
志望動機に加えて、転職理由が「ワークライフバランス」の方にぜひ実践して欲しい、転職を成功に導くテクニックを紹介します。
私が倍率1000倍の転職成功時に駆使したテクニックです↓↓
若手向けの「中規模転職サイト」を利用
大手転職サイトだけの登録で満足していませんか?実は、私も含め転職成功者の32%は大手以外の転職サイトも利用して初めて内定しています。
大手だけを使うと中規模転職サイトの掘り出し求人を見逃すからです。下記では、ホワイト企業に内定する「若手向け」中規模転職サイトを紹介します↓↓
「人柄」特化の転職エージェントを利用
実は「人柄」こそ、最大の定着性のアピール法です。「人柄の良さ」を自分で伝えられないことが不採用の大きな原因と言えます。
しかし「人柄」のアピールに特化した転職エージェントを利用すれば、圧倒的に(ホワイト企業に)採用されやすくなります↓↓
「家族のための転職」を面接でアピール
面接で「家族のために転職する」ことをアピールすれば信頼性と定着性を示すことができます。私も実践しました。
アピール方法は以下の記事を参考にしてください↓↓
まとめ
以上、ワークライフバランスが転職・退職理由のときの志望動機の例文とつくり方、ホワイト企業に転職するテクニックについて解説しました。
・「ワークライフバランス」の本来の意味は「仕事がうまくいくことで私生活が向上し、それによってさらに仕事に打ち込める相乗効果が見込めること」
・「ワークライフバランス」が転職・退職理由のメリット、デメリットを理解しておきましょう。
・ 「ワークライフバランス」が転職・退職理由の人は、志望先企業に本音を伝えるべき。ただし、本音だけの志望動機ではなく、建前の志望動機をつくり、企業に「本音と建前の使い分けスキル」を示しましょう。
・「ワークライフバランス」が転職・退職理由の場合、キャリアに沿った建前の志望動機に「ワークライフバランスが転職・退職理由である」ことを加えて書こう。
・「ワークライフバランス」が転職・退職理由の場合、建前の志望動機をしっかりつくりこみましょう。私が実践した志望動機作成法を試してください。
・「ワークライフバランス」が転職・退職理由の方は「働き方改革」に取り組む企業の特徴に注目して求人を探してみましょう。
・「ワークライフバランス」が転職・退職理由の方は、ホワイト企業に内定するための転職成功テクニックを実践してみてください。
みなさんの転職成功を心から祈っております。