職場に「尊敬できる人がいない」という転職理由はNG?
「尊敬できる人がいない」というだけの転職理由は、基本的にNG。成長意欲を示す志望動機が肝心です。
今の職場に尊敬できる人がいないから転職したい…と考える方も多いのではないでしょうか?私も前職には尊敬できる人が多くありませんでした。
しかし、「尊敬できる人がいない」という転職・退職理由をそのまま伝えることはNGです。尊敬できる人がいないだけで辞める人材という悪印象を与えるからです。
尊敬できる人がいないから転職するのではなく、自分自身も尊敬される人になりたいという成長意欲を志望動機で示すことがポイントです。
がっくん
中堅企業で平社員だったがっくんです。就職倍率1000倍(2024名エントリー、採用2名)の超ホワイト企業に転職できた経験から、実績がない人でも転職成功するノウハウを発信してます。
この記事では、「尊敬できる人がいない」という転職・退職理由について解説し、面接における例文と採用される志望動機をつくる方法を紹介します。
「尊敬できる人がいない」が転職理由の印象調査
「尊敬できる人がいない」ことが転職理由である応募者の印象に関して、独自にアンケート調査を実施しました。
一般企業採用担当者100名の調べで、印象が「どちらでもない」が最も多く52%、また「悪い」も多く、34%でした。
「尊敬できる人がいない」ことは、やはりネガティブな転職理由としてのイメージを拭えないようです。
・「尊敬できる人がいない」という転職理由の印象:採用担当者の34%が「悪い」と答える。
「尊敬できる人がいない」という転職理由の割合
尊敬できる人がいないという転職・退職理由は、上司や先輩の仕事の仕方が気に入らない、合わないことだと言えます。
リクナビNEXTの調査では、本音の退職理由として「上司・経営者の仕事の仕方が気に入らなかった」が23%で圧倒的に1位となっています。
「尊敬できる人がいない」から転職する人は非常に多く、企業の面接官もそのことは良く知っています。
私も面接で、前職の上司・先輩との関係性について聞かれた経験があります。
・「尊敬できる人がいない」という転職・退職理由の割合:退職理由全体の23%で1位。
「尊敬できる人がいない」という転職理由の欠点
一方で、「尊敬できる人がいない」という転職・退職理由を伝えることには欠点(デメリット)があります。
「成長意欲」がないと思われる
「尊敬できる人がいない」という転職・退職理由の最大のデメリットは、企業の採用担当者に成長意欲がないと思われることです。
企業は、尊敬できる人がいようといまいと、自分にできる仕事をこなし、自己成長(キャリアアップ)を目指すビジネスパーソンを求めています。
単に尊敬できる人がいないから転職したい、という考えは採用担当者に「自社でも尊敬できる人がいなければすぐ辞めるのでは?」という不安を与えるだけです。
企業の採用担当者は、自社に定着して長く働ける人材かどうかに関心があるからです。
「他責思考」な人だと思われる
「尊敬できる人がいない」という転職・退職理由を話すと、他責思考な人だと思われるデメリットもあります。
残業が多い、給料が低いといった職場環境や制度ではなく、人を尊敬できるか否かは個人的な感情によるところが大きいと言えます。
このため、尊敬できる人がいないという転職理由だと、不満があれば人のせいにしやすい他責思考の人間では?と思われ、採用が遠のきます。
他責思考の人は信頼されないからです。採用において信頼関係がいかに大切かは、私も身をもって経験してきました。
他者との「差別化」が難しい
すでに解説した通り、多くの転職者が前職の上司との関係で転職しているため「尊敬できる人がいない」というだけでは差別化が難しいと言えます。
採用担当者も、前職で尊敬できる人がいない、人間関係が良くないから退職したい、という転職希望者が多いことをよく知っています。
そのため、単に尊敬できる人がいないという転職理由だと、他の候補者の中に埋もれてしまうわけです。
なぜ尊敬できる人がいないのか?それに対して自分は何をしたのか?という具体的な対策を話し、他者と差別化することが有効です。
・「尊敬できる人がいない」という転職・退職理由の欠点⇒成長意欲がない、他責思考な人と思われる、他者との差別化が難しいこと。
「尊敬できる人がいない」よりも成長意欲を示す
「尊敬できる人がいない」ことが転職・退職理由の場合は、まず志望動機で成長意欲を示すことがポイントです。
尊敬できる人がいないというだけでは、悪印象を与えるデメリットがあります。このため、まずは成長意欲を示す志望動機の作り込みが肝心なのです。
そのうえで、自分が尊敬される人になるために何ができるのか?という意欲まで踏み込んで話せば、採用担当者の信頼を得ることができます。
私もまず志望動機を固めることで複数企業から内定を得ました。次に、そんな採用される志望動機を作成する方法を紹介します。
・「尊敬できる人がいない」という転職理由⇒成長意欲を示す「志望動機」を作り込む。
「尊敬できる人がいない」志望動機のつくりかた(※重要)
「尊敬できる人がいない」という転職・退職理由を伝えるため、採用につながる成長意欲を示す志望動機を簡単に作る方法を紹介します。
志望動機には、面接官に刺さる「型」があります。しかし採用される志望動機に必要不可欠なことがあります。
採用したい志望動機は「自分の強みを理解している」こと
8割以上の採用担当者は「自分の強みを理解している」志望動機を求めることが企業アンケートで分かりました。
つまり強みが反映されないと採用される志望動機にはなりません。
半数以上の採用担当は自己分析しない応募者を採用しない
半数以上の採用担当者は『自己分析をしていない応募者』は採用しないと追加調査で判明しました。また、9割の面接官は応募者が「自己分析済」か見抜けます。
『自己分析』をしないと半数が即不採用になるわけです。自己分析ナシでは強みが理解できないからです。
最強の志望動機をつくる【2つの方法】
いちど『自己分析』で分かった強みを反映すれば面接で何を突っ込まれても『絶対に』ブレない志望動機になります。
私は自己分析の結果で志望動機をつくり、倍率1000倍の企業に転職しました。以下に、これを試せる2つの方法を紹介します↓↓どちらか選んで書いてみて下さい。
私が実際に無料自己分析ツールで志望動機を書いた方法です。スマホで簡単につくれます↓↓
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私は保険会社の営業職で、チームメンバーと協力して目標を達成してきました。しかし、前職では既存顧客への保険商品提案が主で、チームワークを発揮する機会が少なかったため、転職を決意しました。貴社は挑戦的なベンチャー企業であり、新規市場への進出やプロジェクト全体の一体感が魅力です。私はチームワークを活かし、新たな事業展開に貢献したいと考え、貴社を志望しました。
AIが書いた志望動機例文です。人間以上の精度です。文字数指定で『履歴書用』も書けるので、利用した方に大変好評です。
「尊敬できる人がいない」の転職理由を含む例文
志望動機のつくりかたに従って書いた「尊敬できる人がいない」という転職・退職理由を含む志望動機例文3選を解説します。
「尊敬できる人がいない」という転職理由を伝えるときのポイントは、以下の通りです。
志望動機例文①(※尊敬できる人がいない転職理由を含む)
【応募者の強み:共感性】
私は不動産会社で賃貸物件の仲介営業を担当しています。お客様のご要望に共感し、最適な物件を提案することで契約率を高めてきました。しかし、現職では契約単位でのみお客様と関わることができる環境です。そのため、より長くお客様との関係を築ける職場で営業力を磨きたいという思いが強くなり、転職を決意しました。
また、現職ではお客様に対してニーズに合う必要十分な物件ではなく、収益率の高い物件ばかりを提案する社員もおります。このため、貴社のように顧客第一の企業で営業スキルを発揮し、利益と顧客の信頼を両立することで、他の職員から尊敬される営業担当者として働きたいと考えたことも転職理由のひとつです。
貴社は自動車ディーラーとして、定期的な車検案内や試乗案内を通じてお客様と長期的な関係を築き、それが新車販売につながっている点に深い感銘を受けました。
私はこれまでの営業経験を活かし、お客様のライフスタイルやニーズを的確に把握し、信頼関係を築くことで新規販売車両の成約率を高め、貴社の発展に貢献したいと考えて志望しました。
※不動産会社営業職から自動車ディーラー営業職への転職
志望動機例文②(※尊敬できる人がいない転職理由を含む)
【応募者の強み:人当たり】
私は旅行代理店でカウンターセールスを担当していました。お客様に合わせた人当たりの良い接客と丁寧に練り上げた旅行プランの提案により、リピート顧客を獲得し、店舗売上に貢献してまいりました。今後は、お客様が旅行を楽しむ場面に直接関わり、接客経験を接遇スキルに発展させたいと考え、転職を決めました。
また、現職ではお客様のクレームに対する改善がなく、プランさえ売り切ってしまえば良いと考える社員もいました。このため、貴社のように細やかなサービス提供と改善を行える環境で、尊敬されるホテリエとして会社全体のサービス品質の向上に努めたいと考えたことも転職理由のひとつです。
貴社は地域を代表するホテルとして、徹底した接遇研修や観光案内サービスを充実させ、宿泊客の顧客満足度向上に努めていることを知り、大変魅力を感じました。
私は前職の接客経験を活かし、宿泊客一人ひとりのニーズに応じた丁寧なサービスを提供し、顧客満足度とリピート利用率を向上させることで、貴社ホテルの更なる発展に貢献したいと考えて応募しました。
※旅行代理店カウンターセールスからホテリエへの転職
志望動機例文③(※尊敬できる人がいない転職理由を含む)
【応募者の強み:サポート力】
私はレンタカー会社でサービススタッフとして務めておりました。お客様への車両説明や貸出手続きの事務サポートを通じて、初めてレンタカーを利用するお客様でも安心してご利用いただけるよう努めてまいりました。しかし、車両の貸出業務に留まらず、より幅広いサポートを提供できる環境で事務処理能力を高めたいと考え、転職を決意しました。
また、現職では車両の貸出手続きだけに傾倒し、お客様に対して事務的な対応のみを行う社員も多くいました。このため、貴院のように患者様と真摯に向き合い、職員同士が切磋琢磨し、患者様に健康に繋がる安心感を与えられる環境で、他の職員から尊敬される医療事務員としてキャリアを築きたいと考えたことも転職理由のひとつです。
貴院は患者様とのかかわりを大切にする地域に根差した内科クリニックであり、医療事務員も含めたチームで診療サービスの質向上を目指していることに大変魅力を感じました。
私は前職での事務経験を活かし、迅速な患者様の予約や診療調整を通して医療スタッフを力強くサポートし、スムーズな診療を実現することで貴院の患者満足度の向上と発展に貢献したいと考えて志望致しました。
※レンタカー会社サービススタッフからクリニック医療事務職への転職
「尊敬できる人がいない」に関する私の転職体験
私も前職では尊敬できる人がいない状況でした。尊敬できる人がいても転職してしまったり、関わりが少ない支社にいる、という感じでした。
尊敬できる人がいるかいないかで、仕事に対するモチベーションも変わりますし、仕事を続けていくためにはかなり大きな問題ですよね。
ですから、尊敬できる人がいないから転職したい、という気持ちそのものは私も大変よく分かります。しかし転職活動では採用担当者の視点で考えることが第一です。
企業の採用担当者からすると、「尊敬できる人がいない」ことは、職場に求め過ぎるわがままな人、自分で改善しようとしない人と受け取られるのが常です。
私も数々の面接で職場の人間関係について聞かれ、そのような採用担当者の視点や考え方を肌で感じてきました。
企業の採用担当者は我々の前職を知らないので、そのように受け取られてしまうことも仕方のないことです。
尊敬できる人がいないからこそ、自分が尊敬される人になるために何ができるかを考え、成長意欲を示す志望動機に添えてアピールしてください。
「尊敬できる人がいない」と転職成功テクニック
「尊敬できる人がいない」という転職・退職理由の志望動機が書けたら、ぜひ実践して欲しい転職成功テクニックを紹介します。
私が倍率1000倍の転職成功時に実践したテクニックです↓↓
若手向けの「中規模転職サイト」を利用
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面接で「家族のために転職する」ことを伝えれば信頼性と定着性を示すこともできます。
アピール方法の詳細は、以下の記事をご覧ください↓↓
まとめ
以上、「尊敬できる人がいない」という転職・退職理由を解説し、面接における例文と採用される志望動機を作る方法について紹介しました。
・「尊敬できる人がいない」ことが転職理由である人の割合は、退職理由全体の23%で1位。
・「尊敬できる人がいない」という転職理由の欠点は、成長意欲がないと思われる、他責思考な人と思われる、他者との差別化が難しいこと。
・「尊敬できる人がいない」ことよりも、成長意欲を示す志望動機の作り込みが肝心。
・「尊敬できる人がいない」ことを伝えるため、自己分析ツールで診断した強みをもとに成長意欲を示す志望動機を作成する。
・「尊敬できる人がいない」ことを伝えるときは、尊敬できる人がいないことを主な転職理由に含める、尊敬できる人がいない理由と尊敬される人になりたい意欲を伝える、尊敬できる人がいないことは転職理由のうちのひとつと述べる、ことがポイント。
・転職成功テクニックを活用し、内定獲得率アップを図ってください。
みなさんの転職成功を心から祈っております。