「評価されない」ことが転職理由なら、志望動機はどう書けば良い?
キャリアアップが目的の志望動機を書いた上で、評価制度が転職理由でもあることを加えればOK。例文を紹介します。
「評価されない」ことが転職、退職理由の場合、志望動機をどう書くべきか、悩みどころですよね。私も前職に評価制度がないことで悩んだ経験があります。
しかし「評価されない」「評価制度がない」という転職理由の志望動機は、あまりおすすめできません。むしろリスクが高いと言えます。
それより、志望動機はキャリアアップを中心に作成し、評価されない転職理由は、志望動機に加えて面接で話す方が良いです。
がっくん
中堅企業で平社員だったがっくんです。就職倍率1000倍(2024名エントリー、採用2名)の超ホワイト企業に転職できた経験から、実績がない人でも転職成功するノウハウを発信してます。
この記事では、私の転職経験から「評価されない」ことが転職・退職理由の志望動機例文を解説し、併せて採用される志望動機の作成法を紹介します。
「評価されない」アンケートの結果
一般企業の採用担当者100名に対し「評価されない」ことが転職理由の応募者の印象について、アンケートを実施しました。
「評価されない」ことが転職理由の応募者の印象は? | |
---|---|
大変良い | 2% |
良い | 4% |
どちらでもない | 66% |
悪い | 28% |
採用担当者のうち、66%が「どちらでもない」と回答したものの、28%が「悪い」印象を持っていることが分かりました。
「評価されない」「評価制度がない」という転職理由だけでは、採用担当者に好印象を与えることは難しいのが現状です。
そもそも、評価されないことが理由で転職する人は、どの程度いるのでしょうか。
「評価されない」転職希望者の割合
「評価されない」ことが本音の転職・退職理由の割合は10位
リクナビNEXTの調査では、転職者の退職理由本音ランキングにおいて「昇進・評価が不満だった(4%)」は10位です。
ちなみに1位は「上司・経営者の仕事の仕方が気に入らなかった(23%)」です。転職理由の本音にランクインしているものの、そこまで多くないですね。
「評価されない」という転職・退職理由は言語化が難しい
「評価されない」ことで転職する人は一定数存在し、私も評価制度の不満を面接で話した経験があります。
しかし前職の評価制度の不満は、どうしても「自分は優秀なのに会社が悪い」自尊心が高いイメージを持たれやすいと言えます。
実際、アンケート結果でも分かるように、採用担当者に与える印象はあまりよくありません。ではなるべく好印象を残すためにはどうすれば良いのでしょうか。
「評価されない」面接で話せば良い
建前の志望動機に加えて「評価されない」という本音の転職理由を面接で話す
印象操作が難しい「評価されない」という転職・退職理由ですが単純に面接で話してしまえば良いです。私はそれで問題なく内定をもらいました。
具体的には建前の志望動機に加えて、面接で本音である「評価されない」という転職理由を加えて話せば良いのです。
・応募書類⇒建前の志望動機を書く。
・一次面接⇒建前の志望動機に加えて、本音の転職理由(評価されない)も話す。
本音(評価されない)と建前(キャリアアップ)の使い分けスキルが重要
リクナビNEXTの調査で38%の転職者が本音ではなく、建前の「キャリアアップ」という転職理由で転職に成功していると判明しています。
つまり、本音だけを語る志望動機よりも「キャリアアップ」を目的とした志望動機を書いた方が圧倒的に採用されやすいということ。
会社では、社員、取引先、顧客との関係で本音と建前の使い分けスキルが求められます。ですから採用試験でその能力があることをアピールしてしましょう。
・建前の志望動機⇒キャリアアップ
・本音の転職理由⇒評価されない
優良企業なら、建前の志望動機を評価し、本音の退職理由も理解してくれます。それが、私の経験から得た教訓です。
建前(キャリアアップ)の志望動機のつくり方は後半でご紹介します。
「評価されない」志望動機例文3選
それでは「評価されない」という転職・退職理由を面接でどう伝えるべきか実際に私が使っていた例文を3つ挙げます。
面接官に好印象を与えつつ、「評価されない」転職・退職理由を伝えるポイントは、以下の通り。
【1】評価されるために努力したこと(※評価されないことが転職理由のとき)
ただ、評価されないことを伝えても印象は良くないので、評価されるために自分がどのような努力をしていたか業務内容などを具体的に話すと説得力が生まれます。
【2】人ではなく評価制度が良くない(※評価されないことが転職理由のとき)
上司との人間関係が、評価されない理由の原因である方も多いと思いますが、面接ではその部分を抑えて、主に人事評価制度の問題を中心に伝える方が良いです。人間関係が原因であると伝えると、応募者の信頼性に関わるため、ややリスキーです。
【3】転職理由のうちのひとつである(※評価されないことが転職理由のとき)
「評価されない」前職への不満は、転職・退職理由のうちのひとつに過ぎないことを付け加えましょう。このひと言だけで、採用担当者は「あ、これが本当の転職理由なのか」と理解してくれます。
【4】応募先の評価法や風土を褒める(※評価されないことが転職理由のとき)
前職で評価されないことについて話す際は、最後に応募先の評価制度や会社の風土について褒めたり、期待していることを伝えると良いです。応募先でなら、正当に評価されることを伝え、熱意を示します。
志望動機例文3選
以上のポイントに沿って、面接で話す例文3選がコチラ。
当社を志望した理由は何ですか?
志望動機例文①(建前の志望動機×評価されない本音の転職理由)
私は不動産会社で営業職を担当しております…(中略)以上の理由で貴社を志望しました。
また、現職では、目標設定と、達成度合いを上司との面談で評価する評価制度があります。私は目標達成はもちろん、チームビルディングや、顧客へのアフターサービスなど、顧客満足度向上を図ってきました。しかし、現職の評価制度は、成果主義に偏りがちで、顧客満足度に直結するアフターサービスの拡充や、チームワークなどの要素が十分に評価されないことも、転職を決めた理由のひとつです。貴社では、社員の業績評価に加え、顧客満足度調査結果などを総合評価する「360度フィードバック」の評価制度があり、成長につながる評価がなされる点に、大変魅力を感じています。
※不動産会社営業職から生命保険会社営業職への転職
志望動機例文②(建前の志望動機×評価されない本音の転職理由)
私はドラッグストアで販売員をしています…(中略)以上の理由で貴社を志望しました。
私は、現職で業務に責任を持ち、売上成果を出すことを重視してきましたが、現職の評価基準は、業務に対する成果や貢献度よりも、出勤率や時間厳守などの行動基準が優先されています。そのため、売上成果が評価されないことが多々ありました。より、成果や結果が求められる環境で、自己成長したいと考えたことも転職を考えた理由です。貴社では、業務に対する成果や貢献度を重視していると聞いています。このような公平かつ客観的な評価制度のもとで、スキルアップし貴社の発展に貢献したいと考えております。
※ドラッグストア販売職から医薬品卸売会社営業職への転職
志望動機例文③(建前の志望動機×評価されない本音の転職理由)
私は地方銀行で後方事務職を担当しています…(中略)以上の理由で貴社を志望しました。
現職では、正確性や迅速性を追求した取引記録の管理、書類作成を目指して、日々、業務効率の向上に取り組んでいます。しかし、現職では年功序列の給与評価が基準のため、業務成果の反映が難しい状況です。新たな環境で業務効率化や、事務処理能力を適切に評価してもらいたいと考えたことも、転職を考えた理由です。貴社では、顧客やパートナー以外に、社内でのフィードバックも重視し、それをもとに業績評価を行うと伺っています。貴社において、経験を活かし、業務効率化を進め、会社全体の成長に貢献したいと考えています。
※地方銀行後方事務職からメーカー営業事務職への転職
建前(キャリアアップ)の志望動機があることで、評価されない転職理由に説得力が生まれます。
「評価されない」志望動機の作り方(※重要)
「評価されない」転職・退職理由は、建前(キャリアアップ)の志望動機の完成度にかかっています。しかし、建前の志望動機を作る方法は簡単なので、今すぐ実践してみてください。
志望動機には転職業界が編み出した「型」が存在し、この「型」に当てはめれば、面接官に刺さる志望動機が書けます。しかし採用される志望動機に必要不可欠なことがあります。
採用したい志望動機は「自分の強みを理解している」
一般企業の採用担当者に調査したところ8割以上の採用担当者は「自分の強みを理解している」志望動機を求めていることが分かりました。
つまり強みが反映されていないと、採用につながらない志望動機を書き続けることになり、大幅な時間のロスになります。
半数以上の採用担当は『自己分析をしていない応募者』は採用しない
追加調査で採用担当者の半数以上が『自己分析をしていない応募者』は採用しないと回答しました。さらに9割の採用担当者は面接で自己分析済かを見抜けます。
『自己分析』をしないと半数が即不採用になるわけです。自己分析ナシでは強みが理解できないからです。
最強の志望動機をつくる【2つの方法】
いちど『自己分析結果』を反映した志望動機さえつくってしまえば面接で何を突っ込まれても『絶対』にブレない志望動機になります。そもそも、あなたの強みで書くからです。
たとえ建前であっても、自分の強みや適性からつくった志望動機は、本心で語れる内容になると言うことです。
私は自己分析結果から志望動機をつくることで、実際に倍率1000倍の採用試験も突破できました。以下に、これを試していただける2つの方法を紹介します↓↓
私が実際に無料自己分析ツールで志望動機を書いた方法です。スマホで簡単につくれます↓↓
AIに自己分析結果を学習させて志望動機を書く方法です。転職理由もAIが考えてくれます↓↓
私は保険会社の営業職で、チームメンバーと協力して目標を達成してきました。しかし、前職では既存顧客への保険商品提案が主で、チームワークを発揮する機会が少なかったため、転職を決意しました。貴社は挑戦的なベンチャー企業であり、新規市場への進出やプロジェクト全体の一体感が魅力です。私はチームワークを活かし、新たな事業展開に貢献したいと考え、貴社を志望しました。
AIが書いた志望動機例文です。人間が書くより精度が高いです。文字数指定で『履歴書用』も書けるので、利用者した方に大変好評です。
「評価されない」私の転職体験談
「評価されない」ことが転職・退職理由の場合、それをどう伝えるかで面接官の印象が大きく変わると思います。
今回は、建前の志望動機に加えて面接で伝える方法を解説しましたが、慣れてくると面接の最中に自然な流れで、自分の本音を誠実に話せるようになります。
結局のところ、本音の転職・退職理由がある場合は、事前に伝えて理解してもらえる会社に就職することが重要です。そうでなければ、転職成功とは言えません。
最初は面接で話しにくいと感じるかもしれませんが、後悔先に立たずです。そのためにも、日常的に前職の不満や本音を話せる相手をつくっておくことも大切です。
私の場合、基本的に転職エージェントに本音を話していました。エージェントは企業の人事と親しいこともあり、評価制度にも詳しいため、代わりに交渉してくれることもあります。
さらに、企業口コミサイトなどは現役社員の評価制度に関する口コミが載っていることもあるので、参考にすると良いでしょう。評価されたい項目を事前に把握することもできますよ。
「評価されない」転職成功テクニック
「評価されない」ことが転職・退職理由で悩んでいる方は、転職を成功に導く以下のテクニックを実践してください。
私が倍率1000倍の転職成功時に駆使したテクニックです↓↓
若手向けの「中規模転職サイト」を利用
大手転職サイトだけの登録で満足していませんか?実は、私も含め転職成功者の32%は大手以外の転職サイトも利用して初めて内定しています。
大手だけを使うと中規模転職サイトの掘り出し求人を見逃すからです。下記では、ホワイト企業に内定する「若手向け」中規模転職サイトを紹介します↓↓
「人柄」特化の転職エージェントを利用
実は「人柄」こそ、最大の定着性のアピール法です。「人柄の良さ」を自分で伝えられないことが不採用の大きな原因と言えます。
しかし「人柄」のアピールに特化した転職エージェントを利用すれば、圧倒的に(ホワイト企業に)採用されやすくなります↓↓
「家族のための転職」を面接でアピール
面接で「家族のために転職する」ことをアピールすれば信頼性と定着性を示すことができます。私も実践しました。
アピール方法は以下の記事を参考にしてください↓↓
まとめ
以上、私の転職経験から「評価されない」ことが転職・退職理由の志望動機例文を解説し、併せて面接官に刺さる志望動機の作り方を紹介しました。
・「評価されない」ことが転職・退職理由である人は、本音の転職理由ランキング10位にランクインしている。しかし「評価されない」ことを転職理由にする場合、自尊心が高いと思われ、好印象を与えることが難しいと言える。
・「評価されない」ことが転職・退職理由なら、面接で話しましょう。志望動機は建前(キャリアアップ)で作り、本音(評価されない)は面接で話せばOK。企業は本音と建前を使い分けできる人材を求めています。
・「評価されない」ことを面接で話す際の4つのポイントを押さえよう。
・「評価されない」という転職・退職理由に説得力を持たせるため、完成度の高い建前(キャリアアップ)の志望動機を無料自己分析ツールを活用して作ってみてください。
・「評価されない」ことが転職・退職理由の場合、転職成功テクニックを実践してみてください。
みなさんの転職成功を心から祈っております。