転職の志望動機に「経営理念に共感した」と書いても良い?
もちろんOK。ただし、自分の強みを反映した志望動機を必ず用意してください。
転職の志望動機に「経営理念に共感」と書いて良いか悩んでいませんか?実際、私も何度かこの言葉を使った経験があります。
経営理念に共感すること自体は問題ありません。しかし、企業理念と混同したり、他者と差別化できないことに注意が必要です。
もし「経営理念に共感」と書きたいなら、まずは自分の強みを反映した志望動機を用意し、その上で企業理念に言い換えることをおすすめします。
がっくん
中堅企業で平社員だったがっくんです。就職倍率1000倍(2024名エントリー、採用2名)の超ホワイト企業に転職できた経験をもとに、転職に成功するノウハウを発信しています。
この記事では、私の経験をもとに「経営理念に共感」という言葉の意味を解説し、上手に志望動機に書き込む方法を、例文と併せてご紹介します。
「経営理念に共感」と企業理念の違いに注意!
まず、志望動機に書く前に、経営理念と企業理念の違いについてしっかりと認識しておきましょう。
「経営理念」に共感するとは?(志望動機に書く前に…)
経営理念とは、経営者(社長、CEO、取締役など)が企業経営をする上で持っている基本的な考え方や方針です。
つまり、同じ企業であっても経営者が変われば経営理念も変わる可能性がある、という点に注意が必要です。
「経営理念に共感する」とは、現在の経営者の考え方に共感している、ということなのです。
「企業理念」に共感するとは?(志望動機に書く前に…)
【企業理念の五大要素】
ミッション(使命):企業が果たすべき使命や役割。
ビジョン(未来):企業が実現したい未来像や方向性。
バリュー(価値):企業が社会に提供する価値や強み。
スピリット(精神):企業が大切にすべき精神や心構え。
スローガン(合い言葉):企業が伝えたいメッセージ。
一方で、企業理念とは、企業で働く社員全員が大切にすべき普遍的な価値観のことを指します。
経営理念が経営者によって変わる一方で、企業理念は基本的に変化しません。ですから、志望動機では「企業理念」を用いる方が良いです。
志望動機を書く前に、両者の違いを改めて確認しておいてくださいね。
・「経営理念」は経営者の理念:経営者が変わると変化。
・「企業理念」は企業全体の理念:経営者が変わっても変化しない。
「経営理念に共感」と書かれた志望動機の印象
「経営理念に共感」と書かれた志望動機の印象について、当サイトで独自のアンケート調査を実施しました。
一般企業採用担当者100名に印象を聞いたところ「どちらでもない」が最多の73%、「大変良い」「良い」が17%、「悪い」が10%でした。
「経営理念に共感する」というだけでは、採用担当者に好印象を与えることは難しいようです。
・「経営理念に共感」と書いた志望動機の印象:採用担当者の73%が「どちらでもない」と回答。
「経営理念に共感」と志望動機に書く際の欠点
「経営理念に共感」は志望動機に書きやすい一方で、いくつか欠点があります。
「差別化」が難しい
志望動機に「経営理念に共感」と書く最大の欠点は、他者との差別化が難しいことです。
「経営理念に共感する」という言葉は非常に一般的で、多くの転職者が使うため、採用担当者の印象に残りません。
特に中途採用では第一印象が肝心です。そのため、採用担当者の記憶に残らない志望動機は致命的と言えます。
「志望意欲」の不足
また、志望動機に「経営理念に共感」と書くことのもう一つの欠点は、志望意欲が不足している印象を与えやすいことです。
「経営理念に共感」という表現は、多くの企業で使い回しができるため、応募先企業を志望する特別な理由が伝わりにくくなります。
「その会社でなくてはならない」というはっきりとした志望意欲が見えないと、採用してもすぐに退職する人材だと疑われます。
「企業研究」の不足
さらに、志望動機に「経営理念に共感」と書くことは、企業研究が不足している印象を与える恐れもあります。
「経営理念に共感」という表現だと、企業について十分に調べていないために仕方なく書いたと思われる可能性もあります。
企業研究が不十分だと判断されると、転職活動への真剣さや応募先企業への関心そのものを疑われてしまいます。
・「経営理念に共感」と志望動機に書く欠点:差別化が難しい、志望意欲の不足、企業研究の不足。
「経営理念に共感」と強みを反映した志望動機
「経営理念に共感」と書きたい場合は、企業理念に言い換えた上で、自分の強みを反映した志望動機に含めましょう。
企業理念という変わらない価値観に言い換え、自分の強みを印象付けることで、他の応募者と圧倒的に差別化が図れるからです。
私も自分の強みを反映した志望動機を書くことで、実際にいくつもの企業から内定を得てきました。
・「経営理念に共感」⇒企業理念に言い換えて自分の「強み」を反映した志望動機に含める。
「経営理念に共感」を書く志望動機のつくり方(※重要)
「経営理念(⇒企業理念)に共感」を書くために、自分の強みを知る重要性と簡単に志望動機を作成する方法を解説します。
志望動機には、面接官に刺さる「型」があります。しかし採用される志望動機に必要不可欠なことがあります。
採用したい志望動機は「自分の強みを理解している」こと
8割以上の採用担当者は「自分の強みを理解している」志望動機を求めることがアンケート調査で分かりました。
つまり強みが反映されないと、採用担当者の関心を引くことはできません。
半数以上の採用担当は自己分析しない応募者を採用しない
半数以上の採用担当者は『自己分析をしていない応募者』は採用しないと追加調査で分かりました。なお、9割は応募者が「自己分析済」かを見抜けます。
『自己分析』をしないと半数が即不採用になるわけです。自己分析ナシでは強みが理解できないからです。
最強の志望動機をつくる【2つの方法】
いちど『自己分析』で分かった強みを反映するだけで面接で何を突っ込まれても『絶対に』ブレない志望動機になります。
私は自己分析ツールで分かった「強み」で志望動機をつくり、倍率1000倍の企業に転職できました。これを試せる2つの方法を紹介します↓↓
私が実際に無料自己分析ツールで志望動機を書いた方法です。スマホで簡単につくれます↓↓
AIに自己分析結果を学習させて志望動機を書く方法です。転職理由もAIが考えてくれます↓↓
私は保険会社の営業職で、チームメンバーと協力して目標を達成してきました。しかし、前職では既存顧客への保険商品提案が主で、チームワークを発揮する機会が少なかったため、転職を決意しました。貴社は挑戦的なベンチャー企業であり、新規市場への進出やプロジェクト全体の一体感が魅力です。私はチームワークを活かし、新たな事業展開に貢献したいと考え、貴社を志望しました。
AIの志望動機例文は、人間以上の精度です。文字数指定で『履歴書用』も書けるので、利用した方に大変好評です↓↓
「経営理念に共感」を含む志望動機の例文3選
志望動機をつくる2つの方法に従って、「経営理念(⇒企業理念)に共感」という言葉を含む志望動機の例文3選を紹介します。
「経営理念(⇒企業理念)に共感」を書く際のポイントは、下記の通りです。
志望動機例文①(※経営理念⇒企業理念に共感を含む)
自己分析で判明した強み:状況適応力
私は不動産会社で賃貸仲介営業を担当しております。お客様のご要望や生活状況に合わせた物件提案を行うことで、多くの成約を実現してまいりました。しかし、現職では既存物件の提案に限定されているため、より多様な選択肢からお客様に最適な提案ができる環境で営業力をさらに磨きたいと考え、転職を決意いたしました。
貴社の最新のドライバー支援技術など「時代の先端を行く新技術を積極的に活用し、常に新しい自動車体験を提供する」という企業理念に感銘を受けました。
私はこれまでの営業経験を活かし、貴社の幅広い車種ラインナップからお客様に最適な車両を提案し、新車販売率の向上と貴社の更なる成長に貢献できるよう尽力したいと考え、志望いたしました。
※不動産会社営業職から自動車ディーラー営業職の転職
志望動機例文②(※経営理念⇒企業理念に共感を含む)
自己分析で判明した強み:共感性
私は百貨店にて衣料品販売を担当しておりました。お客様が商品を求められる背景や思いに共感する接客を心がけ、リピーターを獲得してまいりました。しかし、扱う商品が高価で限られた層を対象にした販売であるため、今後は一人ひとりのお客様に十分な時間をかけて寄り添える接客を行いたく、転職を決意いたしました。
貴社の「働く人に適正価格で高品質な商品を提供し、顧客満足度の向上を目指す」という企業理念に強く共感しております。
私は前職で培った販売経験を活かし、お客様の働き方やライフスタイルに深く共感する接客を通じて、顧客満足度とリピート購入率を高め、貴社の発展に貢献したいと考え、志望いたしました。
※百貨店販売員から紳士服専門店販売員の転職
志望動機例文③(※経営理念⇒企業理念に共感を含む)
自己分析で判明した強み:サポート力
私は郵便局で後方事務を担当しております。顧客データ管理や見積書の作成など、営業担当者のサポート業務を務め、局内で評価されてまいりました。しかし、後方業務では直接お客様と接する機会が限られているため、顧客対応を含む事務スキルをさらに磨きたいと考え、転職を決意しました。
貴院の「職種を越えたチーム医療を推進し、職員全員で患者様のケアに努め、患者満足度向上を目指す」という理念に共感しております。
私は現職の事務経験を活かし、患者様をお待たせしない受付対応を心がけ、医療スタッフを力強くサポートすることで患者満足度向上と貴院の発展に尽力したいと考え、応募いたしました。
※郵便局後方事務員からクリニック医療事務員の転職
「経営理念に共感」と志望動機に書いた体験談
私も転職活動中に「経営理念に共感している」ことを応募先企業の志望動機に書いた経験が何度かあります。
しかし、面接で「経営理念のなかで変えるべきことは?」「わが社の経営層に聞きたいことは?」といった質問には答えられませんでした。
やみくもに経営理念に共感すると書いたことで、経営者の理念について面接で深堀りされると、全く対応できなかったわけです。
一方で、経営理念ではなく企業理念であれば、採用担当者を含めて社員全員が共有している価値観ですから、答えやすかったです。
企業理念であれば、求人情報や企業HPに記載されている企業の商品やサービスに反映されているため、面接対策もしやすくなります。
自分の強みを絡めて、企業理念との共通点を探しながら志望動機を作成してみてください。
転職成功テクニック
「経営理念(⇒企業理念)に共感」を志望動機に書く方法が理解できたら、ホワイト企業に入社するための転職成功テクニックをお試しください。
私が倍率1000倍の転職成功時にも使ったテクニックです↓↓
若手向けの「中規模転職サイト」を利用
実は、私も含め転職成功者の32%は大手以外の転職サイトも利用して初めて内定しています。
大手サイトだけでは掘り出し求人を見逃すからです。そこで、ホワイト求人の多い「若手向け」中規模転職サイトを紹介します↓↓
「人柄」特化の転職エージェントを利用
残念ながら、自分の「人柄の良さ」を伝えきれずに不採用になる方がとても多いです。
しかし、「人柄」のアピールに特化した転職エージェントを利用すれば、圧倒的にホワイト企業に採用されやすくなります↓↓
忖度なしの「転職相談サービス」を利用
私は転職活動の悩みをアドバイザーに相談して解決してきました。しかし、有料サービスや転職エージェントに抵抗がある方も多いでしょう。
そんな方に、無料で忖度のない転職相談が受けられるサービスをご紹介します↓↓
まとめ
以上、私の経験をもとに「経営理念に共感」という言葉の意味と、上手に志望動機に書き込む方法を例文と併せて解説しました。
・「経営理念に共感」と志望動機に書く場合、経営理念は経営者が変わると変化する可能性がある経営者の理念であること、企業理念は経営者が変わっても変化しない企業全体の理念であることに注意する。
・「経営理念に共感」と志望動機に書く際の欠点は、差別化が難しいこと、志望意欲や企業研究が不足していると思われること。
・「経営理念に共感」していることは、企業理念に言い換えて、自分の強みを反映した志望動機に含める。
・「経営理念に共感」を書くため、自己分析ツールで分かった強みをもとに志望動機を作成する。
・「経営理念に共感」を志望動機に含める場合、転職理由で現職・前職で強みを活かした経験を述べる、企業の特徴として応募先企業の具体的な企業理念を挙げる、マッチングの要素で強みを企業理念で活かせることを述べることがポイント。
・転職成功テクニックを活用して、採用内定を目指してください。
みなさんの転職成功を心から祈っております。