
「会社都合」が退職理由のとき、転職面接でどう伝える?

自分のキャリアアップを中心に、会社都合であることも説明しましょう。
前職や現職の退職理由が「会社都合」である場合、転職面接での伝え方に悩む方も多いのではないでしょうか。
しかし、会社都合であるからこそ、私のように自分から短期離職した人よりも信頼されやすいというメリットがあります。
まずは自分のキャリアアップを中心に志望動機を作成し、そこに「会社都合」であることも加えて説明すれば良いのです。

がっくん
中堅企業で平社員だったがっくんです。就職倍率1000倍(2,024名エントリー、採用2名)の超ホワイト企業に転職した経験から、転職成功ノウハウを発信しています。
この記事では、「会社都合」が退職理由である場合の転職面接における例文3選と、志望動機の作成法を紹介します。
「会社都合」の退職理由とは?自己都合との違い

「会社都合」という退職理由にネガティブな印象を持つ方も多いかもしれませんが、実際には単なる会社の事情による雇用契約の解除です。
一方で、「転職したい」「家庭の事情で辞めたい」といった個人の意思で退職を申し出るのが、自己都合の退職です。
つまり、辞めるきっかけがどちら側にあるかで区分されているだけで、能力の優劣や評価の高低とは本来無関係だと言えるのです。

私も会社都合で退職された方を知っていますが、転職活動で不利になったという話は聞いたことがありません。
・「会社都合退職」⇒会社の事情による雇用契約の解除。
・「自己都合退職」⇒個人の意思で退職を申し出ること。
「会社都合」の退職理由で企業が見ているポイント

ここで、「会社都合」という退職理由について企業が見ているポイントを解説します。
・応募者本人に「原因」がないか
・「キャリア」の再設計があるか
・志望動機と「一貫性」があるか
応募者本人に「原因」がないか
退職理由が「会社都合」である場合、前職や現職において本人に原因がないかという点を、企業の採用担当者は見ています。
会社都合といっても、業績悪化といった経営判断による場合もあれば、勤務態度や評価など本人に原因があることもあります。
企業は、どんな状況でも冷静に対応できる人材を採用するため、落ち着いた説明ができるかどうかを確認しているのです。

だからこそ、私も誠意をもって客観的に退職理由を伝えることを大切にしていました。
「キャリア」の再設計があるか
企業が次に見ているのは、会社都合の退職理由であっても、そこからどのように自分のキャリアを再設計しているかです。
会社都合の退職という予期せぬ経験を経て、自分の今後の方向性を見つめ直した人は、成長意欲があると評価されます。
逆に、単に「次を探しているだけ」といった受け身の姿勢では、再就職しても長続きしないという印象を与えてしまいます。

私も前職への不満ではなく、今後どのようなキャリアを築きたいかを熱意を込めて話しました。
志望動機と「一貫性」があるか
最後に、企業は「会社都合」の退職理由と応募先企業の志望動機に一貫性があるかどうかを見ています。
志望動機は、これまでの経験を踏まえて「なぜその企業を選んだのか」を示す、転職活動における“顔”のような存在です。
「会社都合で退職した」という事実だけではなく、応募企業だからこそできることを具体的に伝えることが肝心です。

私も、退職理由から志望動機にかけて一貫性と流れを意識したことで、説得力を持たせることができました。
・企業が「会社都合」の退職理由で見るポイント⇒本人の原因、キャリアの再設計、志望動機との一貫性。
「会社都合」の退職理由とキャリアアップを伝える

リクナビNEXTによる退職理由の調査では、38%が「キャリアアップしたかったから」と企業に伝えていることが分かりました。
すなわち、「会社都合」という退職理由を前面に出すよりも、キャリアアップを伝える方がはるかに採用されやすいということです。
このため、まずは自分のキャリアアップが中心の志望動機を作成し、「会社都合」であることも加えて伝えるのがベストです。

私もまずはキャリアアップを目的とした志望動機を作ることから始め、最終的に内定獲得につなげました。
・「会社都合」の退職理由⇒キャリアアップを中心とした志望動機に加えて伝える。
「会社都合」の退職理由を伝える志望動機の作り方

「会社都合」の退職理由を伝えるため、キャリアアップを中心とした志望動機の作成法を紹介します。

志望動機には、面接官に刺さる「型」が存在します。しかし、採用されるために必要不可欠なことが自分の『強み』の理解です。
採用したい志望動機は「自分の強みを理解している」こと

8割以上の採用担当者は「自分の強みを理解している志望動機」を求めると企業アンケートで答えました。

つまり『強み』が反映されないと、採用される志望動機にはなりません。
半数以上の採用担当は自己分析しない応募者を採用しない

半数以上の採用担当者が「自己分析をしていない応募者は採用しない」と追加調査で答えました。また、9割が「自己分析済」か見抜けます。

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私は保険会社の営業職で、チームメンバーと協力して目標を達成してきました。しかし、前職では既存顧客への保険商品提案が主で、チームワークを発揮する機会が少なかったため、転職を決意しました。貴社は挑戦的なベンチャー企業であり、新規市場への進出やプロジェクト全体の一体感が魅力です。私はチームワークを活かし、新たな事業展開に貢献したいと考え、貴社を志望しました。

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「会社都合」の退職理由を含む志望動機の面接例文

志望動機をつくる2つの方法で作成したキャリアアップを中心とする志望動機に「会社都合」の退職理由を含めた面接例文3選を紹介します。

「会社都合」による退職理由を伝えるポイントを解説します。
・転職理由の中で前職で「強み」を活かした経験を述べる。
・「会社都合の退職理由とキャリアアップ」を加えて述べる。
・応募企業の特徴と転職理由の内容を「マッチング」して示す。
志望動機の面接例文①(太字:会社都合の退職理由)

自己分析ツールで分かった強み:状況適応力
私は〇〇住宅設備で営業を担当しておりました。現場の進行状況や施工工程に合わせて提案内容を調整し、多くの受注に結びつけてきました。前職では、事業統合により部門ごとの営業再編が行われ、会社都合で退職することになりましたが、以前から設備単体の提案にとどまらず、住まい全体の空間づくりに関わりたいという思いがありました。
貴社がお客様との対話を重視し、ライフスタイルに合わせた自由設計の家づくりを行っている点に強く魅力を感じました。
これまでの営業経験で培った状況適応力を活かし、現場の変化や顧客の要望に臨機応変に対応しながら、理想の住まいづくりを支える提案を行っていきたいと考えております。
※住宅設備メーカー営業職から工務店営業職への転職
志望動機の面接例文②(太字:会社都合の退職理由)

自己分析ツールで分かった強み:協調性
私は旅行代理店のカウンターセールスを担当していました。添乗員や現地スタッフと連携しながら、お客様の旅行全体を支える仕事にやりがいを感じていました。オンライン化の流れを受け、所属店舗も閉店となり、会社都合による退職となりましたが、これを機に、接客を通じてお客様の満足度を高められる環境に挑戦したいと考えるようになりました。
貴社は「全員で創るホスピタリティ」を掲げ、フロントや清掃、レストランなど各部門が一体となってお客様をお迎えするチームワークの文化が根付いています。
前職で培った協調性を活かし、スタッフ全員で支え合いながら、お客様の期待を超える滞在体験を提供することで、貴社のブランド価値をさらに高めていきたいと考えております。
※旅行代理店カウンターセールスからホテリエへの転職
志望動機の面接例文③(太字:会社都合の退職理由)

自己分析ツールで分かった強み:バイタリティ(積極性)
私は信用金庫で後方事務職を務めていました。日々新しい業務を積極的に吸収しながら、伝票処理や口座管理、来客応対など幅広い事務業務を担当してきました。前職では、所属支店が本店に吸収されることとなり、会社都合による退職となりましたが、もともと人と直接関わる環境で、より現場に近い形で人の役に立てる事務経験を積みたいと考えておりました。
貴院は最新の電子カルテや予約システムを導入し、事務職も医療スタッフの一員として患者対応を担う体制を築かれていると伺いました。
前職の事務経験で培った積極性を活かし、業務の正確化とスピード向上に努め、貴院の患者様と医療スタッフの双方が安心できる診療体制づくりに貢献したいと考えております。
※信用金庫後方事務職からクリニック医療事務職への転職
「会社都合」の退職理由に関する私の転職体験談

私も自身の転職活動中に、「会社都合」によって退職した知人から転職状況を教えてもらった経験があります。
会社都合だと、どうしてもリストラされたなど、いわゆる戦力外通告のように受け止めて自信を失っている人が多いと思います。
しかしながら、その知人は本人の能力不足という解雇に至った理由もありながら、堂々と転職活動をしていました。
たとえ本人に原因があっても、「会社都合」という退職理由には変わりないため、それを上手に応募先企業に伝えていたからです。
特に、会社都合の退職を後ろ向きに捉えず、それよりも今後どのようにキャリアアップしていきたいかを積極的に伝えていました。
その結果、複数の企業から内定を獲得していました。キャリアを築きたいという意識を持ち、自信につなげることが大切だと気付かされました。
私も転職活動では、自分の強みをしっかりと自覚し、「キャリアアップしたい」という志望動機を書いていたので共感できました。

皆さんも、たとえ会社都合で退職となっても、まずは自分の強みを踏まえて志望動機を作成することから始めてみてください。
まとめ

以上、「会社都合」が退職理由である場合の転職面接における例文3選と、志望動機の作成法について解説しました。
・「会社都合」の退職とは会社の事情による雇用契約の解除であり、自己都合の退職とは個人の意思で退職を申し出ること。
・「会社都合」の退職理由で企業が見ているポイントは、本人に原因があるか、キャリアの再設計、志望動機との一貫性。
・「会社都合」の退職理由の場合、キャリアアップを中心とした志望動機に加えて伝えることがカギ。
・「会社都合」の退職理由を伝えるため、自己分析ツールで分かった強みをもとに志望動機を作成する。
・「会社都合」の退職理由を含む志望動機は、転職理由の中で前職で強みを活かした経験を述べる、会社都合の退職理由とキャリアアップを加えて述べる、応募企業の特徴と転職理由の内容をマッチングすることがポイント。

みなさんの転職成功を心から祈っております。



