何もしてこなかったから自己PRがない……
問題ありません。自己PRは数字で示す実績だけではありません。
何もしてこなかったから自己PRがない、と悩んでいませんか?私も同じような悩みを経験したので良く分かります。
とある企業の集団面接でメガバンクや大手メーカーのトップ営業マンに囲まれたことがありました。しかし、内定を得たのは私でした。大した実績がないにも関わらずです。
実は「何もしてこなかったと」という人はいないのです。問題は、それを上手に言葉にできていないことなのです。
がっくん
中堅企業で平社員だったがっくんです。就職倍率1000倍(2024名エントリー、採用2名)の超ホワイト企業に転職できた経験から、実績がない人でも転職成功するノウハウを発信してます。
この記事では「何もしてこなかった」人へ、私の転職経験をもとに効果的な自己PRのつくりかたと、他の人が取り組まない独自の自己PRで内定を獲得する手法を分かりやすく解説します。
併せて採用される志望動機の作成法も紹介するので、参考にしてください。
「何もしてこなかった」自己PRの重要性
自己PRとは信念や行動の成果を伝えること
自己PRは「Public Relations(パブリックリレーションズ)」の略で組織とその周りの人々との関係を示します。
つまり、仕事での信念や行動によってどのような成果を出したかを応募企業に伝えることです。企業はそれを見て、自社で成果を出せるか判断します。
自己PRは基本的に前職、現職での成績やスキルをアピールしますが、数字などの実績だけで採用されるわけではありません。「何もしてこなかった」と落ち込む必要はないのです。
目に見える実績がなくてもOK
「何もしてこなかった」と心配しないでください。どんなに立派な実績があっても、次の企業で活躍できるかは誰にも分からないです。
あなたの仕事に対する信念が重要であり、企業が求めている人材に適しているかどうかが肝心です。
・仕事にどのように向き合ってきたか
・その結果何がどのように変わったか
・新しい会社でどのように活かせるか
数字では見えない部分に着目しましょう。例えば自分なりに目標を立てて達成した経験や、課題への取り組み、解決したエピソードを示すだけで十分です。
私が内定を得た自己PRも「事務作業の効率化」でした。周りが華やかな営業成績や資格をアピールする中で、独自の自己PRを書いただけです。
「何もしてこなかった」自己PRがない?
カラーバス効果(何もしてこなかったと感じる原因)
カラーバス効果は、心理学的にひとつのことに意識を向けると、それに関連する情報が無意識的に多く集まる現象。
自己PRについて考えると、自然とSNSの意見や転職サイトの例文が自然に目に入ります。そこで自分は「何もしてこなかった」と感じてまうのです。
しかし、ほとんどの転職希望者は自己PRを公開したり、自信のない実績はアピールしません。あまり周囲を気にせず、時間のムダを避けましょう。
誰だって自己PRは盛る(何もしてこなかったと感じる原因)
自己PRは、誰もが最大限のアピールをするために「誰だって盛る」ものです。
・「20XX年度営業成績首位」⇒実は年間で1ヶ月だけトップだった
・「〇〇の資格を取得済み」⇒実は職場のサポートで取得した資格
他者の実績に注目するよりも、自分なりの自己PRの書き方に時間をかけ質を上げましょう。
「何もしてこなかった」わけがない
あなたが「何もしてこなかった」ことはあり得ません。職歴が短い人でも必ずPRできることはあります。自分が何をしてきたかを思い出せず「何もしてこなかった」と悩んでいる状況です。
他者の実績に注目するよりも、自分なりの自己PRの書き方に時間をかけ質を上げましょう。
「何もしてこなかった」自己PRの作成法
自己PRは志望動機から考える(何もしてこなかった人へ)
「何もしてこなかった」と感じる理由は志望動機と自己PRの書き方を混同しているからかもしれません。まず、それぞれの違いについて説明します。
採用担当者にとっては志望動機から自己PRまでの一貫性が重要です。一貫性があれば信頼性が高まります。そのため自己PRは志望動機から考えることが重要です。
志望動機を作成する方法についは後半で解説しています。
エピソードの見つけ方(何もしてこなかったと思い込む人へ)
志望動機が完成したら、関連するエピソードを見つけましょう。
・仕事で成功したエピソード
・失敗から立ち直ったエピソード
・仕事で努力していたエピソード
このようなエピソードなら何でも構いません。出勤、昼休憩、退社までを具体的に想像してみましょう。その中で欠かさずに行っていたことがあるはずです。
エピソードはSTARで書く(何もしてこなかったと思い込む人へ)
エピソードが決まったらSTAR法を使って内容をまとめます。
STAR法とはSituation(状況)→Task(課題)→Action(行動)→Result(結果)の順に書く手法です。有名な手法で、自己PRの書き方のテッパンです。
・Situation(状況)
自分が置かれた状況を述べます。
・Task(課題)
あなたが解決しようと考えた課題について述べます。
・Action(行動)
その課題を解決するために何をしたか述べます。
・Result(結果)
その結果どう改善し、自分がどう成長したか述べます。
エピソードをこのSTAR法の形式で書けば「何もしてこなかった」人でも採用担当者に刺さる自己PRが簡単に作成できます。
「何もしてこなかった」自己PRの具体例
「何もしてこなかった」と思い込む人への自己PR例文を解説します。まずは元になる志望動機の例を紹介します。
【志望動機例文】メーカー事務から大手保険会社営業職に転職を想定
志望動機から転職理由を取り出します。
メーカー営業事務職で、お客様からのお問い合わせに真摯に向き合うことで評価をいただいている。その中で「柔軟かつ深い顧客ニーズに対応したい」という思いが強くなった。しかし、現職では自社商品数に限りがあり、より柔軟かつ深く顧客ニーズに応える環境を求めて転職を決意した。
さらに転職理由から前職や現職であなたの信念が表れている項目を取り出します。今回の場合は以下の点を中心にエピソードをつくります。
・お客様の問い合わせに真摯に向き合う
これに沿ったエピソードをSTARを意識して作成します。
・Situation(状況)
「お客様から商品に関して使用法が難解とのクレームがあった」
・Task(課題)
「しかし生産レベルでの改良は見込めない」
・Action(行動)
「そこで他の職員からも当該商品のクレームを収集し、対応表をまとめ営業担当者と共有した」
・Result(結果)
「これにより営業時点でお客様に使用法を事前説明でき、ご納得頂いた上での商品の成約につながり、クレームが減少して業務改善に貢献できた」
志望動機からあなたの仕事に対する信念が表れたエピソードを思い出すだけで良いのです。これによって志望動機と一貫性があることも示せます。
自己PR作成における注意点
「何もしてこなかった」と思い込む人が自己PRを作成する際の注意点を解説します。
まったく同じエピソードの使用はNG
志望動機でのエピソードとまったく同じものを自己PRで使いまわさないようにしましょう。経験が乏しいと思われてしまい、逆効果です。別のエピソードであなたの信念を表現しましょう。
自己PRのはじめは結論から
自己PRも結論から書くことが重要です。採用担当者は忙しいため結論を最初に書くと目にとまりやすくなります。例えば「私の強みは~です」といった形で書き出しましょう。
文字数は300字程度に抑える
自己PRは通常、職務経歴書の最後に書かくので、文字数に制限があります。読む人も簡潔な文章を好むので300字程度にまとめると好印象です。文字数が多すぎると「要約できない人」と思われる可能性があります。
短すぎる自己PRもNG
100字程度の極端に短い自己PRも避けましょう。経験上最低でも200字は欲しいところです。
「何もしてこなかった」志望動機のつくり方(※重要)
「何もしてこなかった」と考える人が自己PRを完成させるためには、もとになる志望動機の作成が必ず必要です。
内定に直結する志望動機を書きたい方に、私が1000倍の採用試験に内定した志望動機作成法を紹介します。
採用担当は「自分の強みを理解している」志望動機を求めます。これは『自己分析ができている』ということです。
半数以上の採用担当は『自己分析しない応募者』は採用しない
採用担当216名の調査で半数以上が『自己分析をしない応募者』は採用しないと回答しました。さらに面接官は話すだけで自己分析しているかを見抜けます。
『自己分析』をしないと半数が即不採用になるわけです。自己分析ナシでは強みが理解できないからです。
最強の志望動機をつくる2つの方法
『自己分析』を反映するだけで何を突っ込まれても『絶対に』ブレない志望動機になります。あなたの「強み」で書くからです。
これだけで内定獲得率が何倍もアップします。実際、私も倍率1000倍の転職に成功しました。以下の2つのうち、どちらか選んで書いてみて下さい。
私が無料自己分析ツールで志望動機を書いた方法です↓↓
AIに自己分析結果を学習させ志望動機を書く方法です↓↓
AIが生成した志望動機を貼ります↓↓凄い精度です。文字数指定で『履歴書用』も書けますよ。
私は保険会社営業職で、営業プロジェクトの企画やチームメンバーとの協力を通じて目標を達成してきました。この経験からチームワークを活かし顧客満足度の向上に貢献したいと熱望するようになりましたが、前職は既存顧客の保険商品提案や契約手続きが中心で、チームワークを発揮できる機会がなく転職を決意しました。貴社はベンチャー企業で挑戦的な社風があり、新規市場への進出やプロジェクトのスタートから終了までの一体感が魅力です。貴社ならば自身のチームワークを活かし、新たな事業展開に貢献できると考えて志望しました。
自己分析して強みを意識した瞬間「頭のなかだけで面接対策」ができます。逆に遅れるほど不利なので早めに取り組んで下さいね。
「何もしてこなかった」5年後を語ろう
「何もしてこなかった」と思う人でも作れる自己PRの書き方を解説しましが、さらに内定を狙うための自己PRについてお話します。ぜひ実践してください。
採用担当者が求めるのは早期退職しない定着性がある人材
アンケート調査で採用担当者が最も心配していることは内定者の「早期退職(73%)」であり、早期退職されると採用担当者は「責任を感じる(96%)」ことがわかりました。
つまり、企業の採用担当者が最も嫌っているのはすぐに辞める定着性がない人材です。反対に早期退職せず長く働く姿勢をアピールすることが効果的であることが分かります。
「何もしてこなかった」と考える人こそ、この定着性を意識して転職活動に取り組むことで、圧倒的に内定確率が飛躍します。
自己PRに5年後の自分を盛り込む
私の経験からお伝えするのは、自己PRに5年後の自分の姿を描くことです。面接で「5年後、10年後はどうなっていたいか?」と聞かれることがあります。
採用担当者が未来の展望を聞くのは会社の方向性と応募者のマッチングを確認したいからです。自己PRで先にこの意志を示すことで、会社に定着性を示すことができます。
キャリアプランがある(5年後)
⇩
長く働く定着性がある
⇩
早期退職しない人材
自己PR欄に「5年後の自分」を書く人は少ないため、他との差別化にもなります。私が提案する5年後の自分の書き方3ステップは以下の通りです。
私の転職経験をもとにした「5年後の自分」書き方3ステップ
- ステップ1インプット(学習)
企業の商品、サービス、風土を学習する姿勢を示す。
- ステップ2アウトプット(成果)
企業の顧客に良い商品、良いサービスを提供できるようになることを示す。
- ステップ3マネジメント(管理)
チームでリーダー的存在になり仕事を管理できることを示す。
以上の3ステップを経て「5年後の自分」を加えた自己PRの例文を紹介します。
豊富な保険商品知識
顧客ニーズに合わせた商品の提案力
営業部のリーダー
「何もしてこなかった」ではなく、これから何がしたいかをアピールします。
5年後の自分を書くときの注意点
「何もしてこなかった」と考える人が、自己PRに「5年後の自分」を盛り込む際には、以下の点に注意しましょう。
以上のポイントに注意して「5年後の自分」を自己PRに取り入れれば、応募先企業に対して定着性を上手にアピールできます。
「何もしてこなかった」独自アンケート
「何もしてこなかった」と自己PRに悩む人へ、一般企業採用担当者100名に行った独自アンケートを紹介します。
一般企業採用担当者100名への独自アンケート結果 | |
印象は? | |
大変良い | 68% |
良い | 32% |
どちらでもない | 0% |
悪い | 0% |
調査の結果、良く考えられた自己分析PRに対する一般企業採用担当者の印象は大変いい「68%」良い「32%」と良い印象を持つ担当者しかいませんでした。
「何もしてこなかった」と考えることは自己分析について思い悩み良く考えていると言い換えることができます。
採用担当者は人を見るプロです。自己PRを見れば、それがしっかり考えてつくられたものか、そうでないのか簡単に判別できます。自己PRでは思い悩むことが採用への近道でもあるのです。
「何もしてこなかった」私の転職体験談
私も自己PRの書き方で「何もしてこなかった」と悩んだ経験があります。ある中途採用の選考では、集団面接で参加者たち実績がエグいものでした。
メガバンクや大手商社、東証一部上場企業の出身ばかりで、面接の準備も完璧でした。私は彼らの輝かしい実績を聞きながらオドオドしているだけでした。
面接後、私はかなり落ち込んで「自分は何をしてきたんだろう。何もしてこなかったのではないか」と思いながら、缶コーヒーを飲みながら新幹線の窓から外の景色を眺めました。
次の選考に招待されたとき、本当に驚きました。自己PRに数値で示せる実績が書けなかったことで、勝手に自信を失っていただけだったのです。
応募した企業は、実績よりも短い在職期間で転職を決意した経緯や将来のキャリアについて正直に話す自己PRを評価してくれました。
実績がないからと言って落ち込む必要はありません。自分にしか書けない自己PRを書くことで企業は正当に評価してくれます。
転職成功テクニック
「何もしてこなかった」人でも、しっかりと自己PRを完成できます。次に転職を成功に導く各種テクニックを紹介します。
私が倍率1000倍の転職成功時にも使ったテクニックです↓↓
若手向けの「中規模転職サイト」を利用
実は、私も含め転職成功者の32%は大手以外の転職サイトも利用して初めて内定しています。
大手サイトだけでは掘り出し求人を見逃すからです。そこで、ホワイト求人の多い「若手向け」中規模転職サイトを紹介します↓↓
「人柄」特化の転職エージェントを利用
残念ながら、自分の「人柄の良さ」を伝えきれずに不採用になる方がとても多いです。
しかし、「人柄」のアピールに特化した転職エージェントを利用すれば、圧倒的にホワイト企業に採用されやすくなります↓↓
忖度なしの「転職相談サービス」を利用
私は転職活動の悩みをアドバイザーに相談して解決してきました。しかし、有料サービスや転職エージェントに抵抗がある方も多いでしょう。
そんな方に、無料で忖度のない転職相談が受けられるサービスをご紹介します↓↓
まとめ
以上、効果的な自己PRのつくりかたと、他の人が取り組まない独自な自己PRを通じて内定を獲得する手法について解説しました。
・「何もしてこなかった」と思う人でも自己PRできることは必ずあります。数字で示す実績でなく、あなたの信念が伝われば立派な自己PRになります。
・「何もしてこなかった」と悩む必要はありません。心理的な影響や、自己PRは「誰しも盛る」ものです。周りを気にせずあなたらしい自己PRを書けば問題ありません。
・「何もしてこなかった」人でも、志望動機から抜き出した「信念」をSTARに当てはめてエピソードにするだけで自己PRを書くことができます。
・「何もしてこなかった」と思う人は、まずは志望動機を作成することから始めましょう。私が実践した志望動機作成法を試して下さい。
・「何もしてこなかった」と思う人は自己PR完成後にインプット、アウトプット、マネジメントをもとにした「5年後の自分の書き方」を盛り込んで定着性をアピールし、内定獲得に近づきましょう。
・転職成功テクニックを活用し、内定獲得に一歩前進してください。
みなさんの転職成功を心から祈っております。